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アメリカ政府が大学に委託したUFO研究

 アメリカでは、1966年から政府が大学にUFO研究を委託しています。引き受けたのはコロラド大学のエドワード・コンドンという天文学者で、彼のチームが集めて調べたUFOの調査結果のまとめは「コンドン・リポート」として提出されました。

 結論は「宇宙から知的生命体がやって来たという証拠はない」というところに落ち着いたのですが、スタロック博士のように、そうした調査とは一線を引いて研究を続けている人もいます。

 博士の論文はインターネット上で読むことができます。URLを掲載しておきます。英文ですが、興味のある方は読んでみてください。

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Report on a Survey of the Membership of the American Astronomical Society  Concerning the UFO Phenomenon-Summary(http://www.ufoevidence.org/documents/doc604.htm

写真はイメージです ©AFLO

UFO好きはつらいよ

 こうしたスタロック博士のスタンスについては、当然ながら批判もあります。単なる売名行為だと切って捨てる人もいます。

 全否定するのは簡単です。しかし、私は素直に、自分の興味のあることをどんどん調べようとする姿勢が素晴らしいと思うのです。名声に傷が付くかもしれないというのをモノともせず、自分の研究の結果を堂々と発表する潔さに、脱帽するのです。もちろん、博士ほどの業績をすでに上げている人だから可能である、という話でもあるのですが。

 SF作家としても有名な天文学者のカール・セーガンのエッセイには、学生時代には宇宙人が地球に来ていると思っていたが、長じていろいろ調べていくと、そんな証拠はないということがわかってきたと書かれています。私もまったく同じだったので、大変共感しました。

 私は中高生のころから宇宙人やUFOの話が大好きで、矢追純一さんのUFO特番などはほとんど見ていました。

 番組が始まるときには、今度こそ宇宙人の実在を証明する決定的な証拠が出てくるのではないかと胸を高鳴らせながらテレビの前に座るのですが、最後まで見ると期待を裏切られることの繰り返し。大学1年のときにはとうとう業を煮やし、「もっとマジメにやれ!」と抗議の手紙を送ったほどです。

 しかし、もっと真剣な人もいました。京大理学部宇宙物理学教室の先輩だった故寿岳潤(じゅがくじゅん)博士です。