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「苦笑いしてしまった」「打ち切り漫画のように急に話がしぼんでしまう」…ゲームの“リメイク作品”が陥りがちな“落とし穴”とは〈あの有名ファンタジーRPGでは…〉

10時間前
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 原作はオチが非常に衝撃的で、その後のゲーム業界およびゲームに関連したエンタメに大きな影響を与えたものの、一般的な知名度としてはそこまでメジャーというわけではなかった。それでもファンの声もあってリメイクされるに至り、当時を懐かしむプレイヤーはもちろん、当時を知らない現代のゲーマーにまで届いたのだ。

 歴史が積み重なれば、メーカーごとの過去の資産も増えるわけで、それをリメイクして再び世に出すようになるのは当然であろう。かつては海外向けに発売されていなかったゲームをリメイクで出せば、より大きな市場に改めて売り出すチャンスを得られるというメリットもある。

少子高齢化もまたビデオゲームに変化を与える

 さらに違う視点もありうる。

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 それは単純に人口の問題である。日本では少子高齢化が進み、現在では50代前後の人口が最も多い。

 より多くゲームを売るときの手段としてまず考えられる方法はなんだろうか? そう、ボリューム層に向けたゲームを作ればいいのである。

ファミリーコンピュータは1983年発売で、40年以上の歴史を持つようになった。ビデオゲームもひとかどの文化といえるだろう。画像は任天堂公式サイトより

 ファミリーコンピュータが発売されてからすでに40年以上が経過しており、当時ゲームに親しんでいた人々も、もうすっかりいい大人。使えるお金も多いはずである。となれば、そういった人たちに向けた作品が出るのは道理である。

 しかし、これには良い側面と悪い側面があることを理解しておきたい。