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不快なマウンティングに「頷いて相槌」は絶対ダメ…"視線"だけで相手の戦意を喪失させる効果絶大のテク

source : 提携メディア

genre : ライフ, 社会

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マウントを取られる側の人間にとっては迷惑なだけ

例えば、次のようなケースです。

あるメーカー会社員の里美さん(仮名)は、とても仕事ができる優秀な女性です。仕事ができる上に他人の面倒見もとてもよく、周りからは常に認められ、上司からも称賛され評価されている人物でした。

しかし里美さんの後輩に梨花さん(仮名)が入社してきてから状況は一変したのです。

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梨花さんは仕事を覚えるのが早く、周りにたちまち一目置かれる存在となり、おまけに容姿端麗で男性社員からも大人気となりました。

梨花さんは出身大学も里美さんと同じで、もはやお局様と化した里美さんから見ると、周りからの注目や評価や称賛が一気に奪われた気持ちになってしまったのかもしれません。

里美さんは梨花さんの前でこんなことをつぶやくようになりました。

「え、それくらいも知らないの、私でも知っているのに」
「まあ私の苦労に比べたらまだまだ楽でいいわよ」
「若いっていいよね。若いってだけで失敗しても免罪符になるしね」

かなりイライラしています。

このように里美さんは、梨花さんに対してことあるごとにケチをつけては「マウント」を取ってきました。その理由は彼女に対する嫉妬・妬み。そして、自分の劣等感を刺激されたことに対する強い怒りです。

しかし、梨花さんには里美さんの劣等感や妬みや怒りはまったく関係がありません。

このようにして、マウントを取りたがる人はどこにでもいますが、マウントを取られる側の人間にとっては迷惑なだけです。

そしてやっている本人は自分の心の問題には気がつかないため、ますます評価や信用が下がり周りから敬遠されてしまうようになります。

「他人を無価値化する」ことで、恐怖と不安から逃げようとする

このようなマウント癖のある支配的な人の心理について説明します。

彼らはなぜ他人に対してマウントを取りたがるのか。

それは、本当は自分に対して自信がなくて、心の奥底では自分はダメだと思っている可能性があるからです。つまり、深層心理の深いところでは自分のことが好きではない、という自己否定の感覚をどこかに隠し持っていたりするのです。