本当の自分を認めたくない、できないところや弱さやダメなところを否認して、本当の自分を隠したがり、自分は承認され評価されるに値する人物でなければならない、そうでないと恥ずかしいと、プライドが傷つくことを極端に恐れます。
また、そのような自分を誰かに見られて見下されたり、バカにされたりすることを恐れて、「他人を無価値化する」ことで、恐怖と不安から逃げようとするのです。
つまりマウントを取ること自体が不安の表れなのです。
ではマウント癖のある人の特徴を次にいくつか挙げてみます。
・本当は自分に自信がなく裏では自己否定を抱えている
・常に人よりも価値のある自分でなければならない
・頑張ることがやめられない
・他人にどう見られているのかなど、他者評価や承認に非常に敏感
・少しのミスや失敗に過剰に落ち込む
・他人と自分を常に比較する
・勝ち負けにこだわる
・人間関係は上下で判断して態度を決めている
・恥の恐怖を過剰に恐れている
・本当の自分の弱さやできないところや欠点を認められない
・間違いに気づいても謝れない
など、これらのいくつかに該当するようであれば、まずは自己否定の問題を掘り下げて、その問題に向き合うことが重要です。
「被害者ポジション」でマウントを取る人
人が過去の身の上話をするときに、その話を遮(さえぎ)って自分の不幸話を持ち出す人に出会って困惑した経験はありませんか。
例えば、
「私はあなたよりもひどい目に遭ってきた」
「あなたなんかいいほうよ」
「あなたには家族がいるけど私は離婚してシングルよ」
「小さい頃からいつも私は虐待されてきたサバイバーなのよ」
「あなたなんてまだ旦那がいていいじゃない」
他人の話を遮り奪ってまでして、自分の不幸話をとうとうと語り始めます。
周りは困惑して黙って聞くしかありません。
「自分が世界一不幸な被害者」だと言えば、周りを圧倒できて優位に立つことができるわけですから、私のように不幸な者はいない、と訴え続けます。まさに不幸であることを過剰に強調して訴えることから「不幸マウント」と呼んでいます。