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決勝トーナメントでゴールを期待する選手は…

――攻撃陣では、誰になりますか。

 三戸(舜介)が結果を出しているけど、個人的にはFWの細谷です。パラグアイ戦では相手をブロックすることで三戸のゴールが生まれましたし、FW藤尾(翔太)にも素晴らしいアシストをした。マリ戦の後半37分のロングカウンターも、細谷が相手につかまれながらも右サイドを突破したことで、MF山本(理仁)の決勝ゴールが生まれました。

 その一方でシュートが少なく、今はチャンスメイクが主になっている。チームの勝利のためには大事なことですが、これでゴールを決めれば自分もチームもさらに乗って行けると思う。決勝トーナメントでは、細谷のゴールに期待したいですね。

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チャンスメイクをするFWの細谷真大 ©JMPA

――決勝トーナメントですが、現段階ではスペインかエジプトが対戦相手として有力視されています。スペインとは東京オリンピックの準決勝で対戦し、0-1で負けていますが、エジプトはロンドン五輪の準々決勝で3-0で勝っています。

 メダルという目標を考えれば、いずれ強い国とやらないといけなくなるので、スペインでもエジプトでもどちらでもいいと思います。スペインは技術が高いけど、マリのようなスピードやフィジカルの強さがあるわけじゃない。パスを繋いでくるサッカーなので、ハイラインで前線からの守備が機能すれば、日本はうまく戦えると思います。

――2試合で決勝トーナメント進出を決め、メダルへの期待が高まっています。現段階でメダル獲得の可能性が、どのくらいあると思いますか。

 OA枠なしでも強いし、メダルもいけるんじゃないかと期待値が上がっていると思いますが、グループリーグと決勝トーナメントは別モノです。グループリーグは負けないように、ローテーションを組んで戦うけど、決勝トーナメントは一発勝負。正直、何が起こるか分からない。

 前回の東京オリンピックでも決勝トーナメントの初戦・ニュージーランド戦は選手個々の力を考えると日本が圧倒的に有利でしたが、スコアレスでPK戦までいった。それが一発勝負の怖さだと思うし、甘いものではない。正直、今のところ日本がメダルに届くかどうかは、まだ50%もないと思います。

サッカー男子はメダル獲得となるか ©JMPA

取材・文=佐藤俊