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「見えない何かを引き寄せたのは、間違いなく…」
思えば堀米雄斗の周りには、いつも信頼できる仲間がいた。それは彼自身が常に仲間を大事にしてきたからであり、彼のその姿勢がまたいろいろな人の中に堀米雄斗を作ってきたのだろう。今やそれは海を越えて世界中に多くの仲間ができるまでになった。
堀米雄斗はいつも仲間と共同作業をしているような感じがあった。だからこそ個人競技であるはずのスケートボードなのに、彼だけは見えない何かに守られ、導かれるように連覇を果たしたように見えたのだと思う。
そしてその見えない何かを引き寄せたのは、間違いなく彼の多くの人を惹きつける人間力だ。
彼は著書で“得体の知れない誰かに導かれているような感覚もある”と記したあとにこう繋げている。
「結局、スケートボードは“自分”だ。自分のアイデアや想像力が関わっていて、どうなりたいか、どう見せたいかを考えて、それを周りのスケーターやスポンサーが支えてくれる。僕は友達とスケボーするのが大好き。だから練習や怪我が辛くても全然大丈夫。頑張れるのは、ただスケボーが好きなだけという、いたってシンプルな理由だから」
これ以上説得力のある言葉はないだろう。それは彼が今回、新たに身をもって証明してくれたのだから。