7月29日に行われたパリ五輪のスケートボード男子ストリート決勝で、前回大会で金メダルを獲得した堀米雄斗が7位からの大逆転で、連覇を果たした。最後のトリックで97.08点を叩き出し、合計281.14点をマーク。2位のジャガー・イートン(アメリカ)を0.1点上回った。
漫画の主人公のように劇的でドラマチックな道のり
たまにスーパースターは理屈では語れないという言葉を耳にすることがあるが、堀米雄斗という人物はその典型ではないかと思う。
五輪連覇の道のりは、まるで漫画の主人公のように劇的でドラマチックだった。「持ってる」といえばそれまでなのだが、それだけでは到底語り尽くせない何かが彼にはあるのだろう。
そうでもなければ、何度も大逆転劇を起こすヒーローになれるわけがない。
彼は自身の著書『いままでとこれから』で、これまでの人生を“得体の知れない誰かに導かれているような感覚もある”と記しているのだが、それは彼を長年見てきている人ならものすごくしっくりくる言葉ではないかと思う。
最近はその“得体の知れない誰か”についてものすごく考えるようになった。
今まで自分は彼のストイックなエピソードを何度も聞いてきた。そんな中でも特に印象的だった言葉がある。