「両親は毒親だったと思う」学歴を手放したくるみさんが選んだ“意外な職業”
――失礼ですが、ご両親はいわゆる「毒親」だったと思いますか?
くるみ 思いますね。今は実家を離れて新しい家庭を持って、適度な距離感で暮らしてます。
――慶應の医学部を中退し、学歴を手放した後は?
くるみ 不安だったので、とにかく行動するしかないと、思いついたことは何でもやってたんですけど、いろいろ考えた中で一番興味を持ったのが不動産だったんです。
それで、図書館で借りた不動産投資の本の最後に著者のメールアドレスが書いてあったので、メールを出したら返信をくれて、会ってくれたんですよね。そこで、「不動産投資がしたいならうちの会社で働きながら勉強するのが一番だ」と言ってもらえたので、そこで働くことにしたんです。
――すごい行動力ですね。
くるみ エリートコースから外れてしまったので、とにかく行動して自分で道を切り拓かないと何もなかったので。
3か月でモルガン・スタンレーを退職
――その後、今度はモルガン・スタンレーに転職をし、エリートコースに復帰します。
くるみ 短期的にガッと取り組んで、それが終わるとまた次ってなっちゃうんですよね。不動産は1年弱みっちりやって、宅建も取って、自分で物件も買って、もう満足したんです。
世間的に見ると短いと思われるかもしれないけど、自分的には1年弱で十分やりきったから、 次は証券を学ぼうと思って。
――それはFIRE(早期リタイア)を目指した上でのキャリア選択だったのでしょうか。
くるみ そうですね。不動産の方は勉強できたので、今度は投資によって働かずにお金を稼ぐ方法を学ぼうと思ってモルガン・スタンレーに入ったんですけど、3ヶ月で辞めてしまったんです。
写真=杉山拓也/文藝春秋