文春オンライン

桜蔭→慶應医学部→モルガン・スタンレーを3カ月で退職…超エリート女性(24)が年収も地位も捨てて南房総で“年間100万円以下の生活”を始めたワケ《23歳でサイドFIRE》

くるみさんインタビュー#1

9時間前
note

「幸せになるには一番にならないといけない」と思っていたくるみさんが、慶應医学部中退を決意した“普通のホームパーティ”

――家庭教師の時給ってどれくらいだったんですか。

くるみ 時給5000円とか、1万円とか。慶應の医学部を志願するようなご家庭だと、いくらでも出してくれるんですよ。
 
――朝食も豪華そうですね。

くるみ そうですね。良いものを出してくれました。ちょうど食費も浮くし、それで月30、40万円は稼げて。

――そんな中、慶應の医学部を1年半で中退されたのはなぜでしょうか。

くるみ その頃にトマトと出会ったんですけど、アルバイトをやり続けた結果、心身が疲れていて。

 付き合ってすぐにトマトのお家のホームパーティに呼んでもらったんですけど、そのときの衝撃を今でも本当忘れられなくて。

ADVERTISEMENT

「普通の家庭」が幸せそうに見えた

――そんなにすごいホームパーティが催されていた?

トマト うちにとってはいつもの飲み会というか、ごく普通のパーティだったんですけど(笑)。人を招くのが好きなんで、すぐパーティする家なんです。
 
くるみ 家族みんなで食卓を囲んで、お酒を飲んで楽しく喋るっていう風景に本当にびっくりしたんです。お母さんは料理上手で素敵な料理をたくさん出してくれて……。私の家庭環境との差もあって、余計に幸せそうに見えたんだと思います。

――トマトさん一家との出会いで、進路についての考え方が変わった?

くるみ 自分はずっと「一番にならなきゃ」っていう思想を植え込まれていたんですよね。それでずっと頑張り続けてたんですけど、でも、「一番」って目指し続けるとキリがなくって、疲れちゃうじゃないですか。
 
トマト 「ナンバーワン」じゃなくて、「オンリーワン」になることで楽しく暮らすことができる、っていう気づきだよね。
 
くるみ そう。「幸せになるには一番にならないといけない」「稼がなくちゃ」って強迫観念があったけど、トマトに会ったことで、幸せになるってそういうことじゃないんだって気づいたのが、すごいカルチャーショックでしたね。

関連記事