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トイレ不足で会場の隅では男性が…

「驚いたのはトイレの少なさ。1000人ほど観客が入るメインステージ付近でも、男子トイレは8個ほどしかなかった。女子トイレは男子の倍ほどはあったと思いますが、それでも全然足りなくて、実際、かなりの行列ができていました。中には会場の隅で立ちションしている男性もいました」

 運営に多少の違和感を抱きながらも、21時過ぎに目当てのRadioheadの演奏は終了。帰路につくことにした篠原さんも最寄り駅までのシャトルバス乗り場へと向かった。しかし、ここからが地獄の始まりだった。

深夜まで帰宅できなかった

「乗り場で待っていても、遅々としてバスが来なかった。1000人以上いる列はまったく進まず、最寄り駅の終電時間になっても乗れませんでした」

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 タクシーを捕まえるなどして帰っていく人もいたが、篠原さんは大人しく、バスを待つことにした。篠原さんだけでなく、まだ500人ほどが会場に取り残される中、24時を回った頃にようやく運営からアナウンスがあった。

「運営の人が出てきて、『お客様の数とバスの台数が合っていませんでした。この度は誠に申し訳ございません。タクシー代を全額出すので、タクシーを用意します。必ずみなさんをご自宅まで帰らせます』というようなことを告げられました。それでもタクシーはなかなかやってこず、結局乗れたのは深夜1時すぎでしたね」

 日帰りすることを諦めた篠原さんは、現地のホテルに1泊したのだが……。

「夏休み期間だったということもあり、ホテルの空きを探すのも一苦労でした。ようやくホテルにチェックインした頃には、深夜3時。2時間くらい仮眠して、朝イチの新幹線で関東へ帰りました。あんなに疲労困憊した日はありません。

 あれ以来、このフェスには行ってないですね。おまけにRadioheadもライブで大盛り上がりするお気に入りの曲『Creep』を演奏せず、なんだかなあと(笑)。ある意味、一生忘れられないフェスになりましたね」

 全身で音楽を浴び、非日常的な体験ができる音楽フェスだが、思わぬトラブルに巻き込まれないよう用心してほしい。