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 今年に入るとその勢いはさらに加速。5月には女性として初めてバート(スノーボードで言うハーフパイプのような構造物を滑る種目)で900(※)の着地にも成功。「スピンといえばアリサ・トルー」という認識が確固たるものになった。

※空中で2回転半する超大技。スケートボードの神様と呼ばれるトニー・ホークが1999年のX Gamesで史上初めて成功させて伝説となった。

周りから「体力お化け」と言われるアリサ

 そんな彼女を間近で見ている人は、揃ってこのように語る。「体力お化け」だと。
 
 スケートパークに練習に行っても、最後に暗くなって「もう終わりだよ」と言われるまでずっと、できないトリックを転んでも転んでも練習してるという。

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アリサ・トルー ©JMPA

 たとえ皆が「帰るよ」と言ってる時でも本当に黙々とやっているそう。練習熱心なのはもちろんのこと、面白い踊りをしたり、音楽を聴きながらとにかく楽しくやってるという。
 
 これを聞いて筆者は直感的にこう感じた。

「堀米雄斗と吉沢恋と全く同じだ!」

 金メダリストになるような人物の普段の練習は、ストイックなエピソードがてんこ盛りなのだ。

 スケートボードは一度でも乗ったことがある人ならわかると思うが、ものすごく繊細な乗り物である。ほんのわずかなバランスのズレがトリックの成否を分けるし、それが五輪に出るような選手であればなおさら。

 そういったスケートボードの特性が彼らの気質とマッチしているのだろう。

 アリサの尊敬するスケーターは芝田モトというバート(スケボー競技の1つ)のトッププロであり、2人は80年代のレジェンドスケーター、クリスチャン・ホソイのHOSOI SKATEBOARDSに所属するチームメイト。

アリサ・トルー ©JMPA

 本国アメリカのブランドに時代を超えて日本にゆかりのある人物が集まっているのも面白い。

 そんな2人の共演は、9月に開催される「X Games CHIBA」で見ることができるかもしれない。国境を超えたスケートボードの繋がりを知ることで、さらに魅力を感じることができるだろう。