一流のアスリートが経済苦に直面している
パリ五輪に集結した世界のオリンピック選手たちが、観衆を沸かせている。トップレベルのアスリートたちは、鍛え上げられた肉体だけが放てるパワーと洗練された技で、人々を魅了してやまない。
輝かしい舞台に立ち、鳴り止まないエールを一身に受けるその背中は、知られざるストーリーを秘める。華々しい印象とは裏腹に、若き選手たちの多くが経済苦に苛まれているのだ。
メダリストになれど、その収入水準は同年代の平均的な年収に及ばないことが多い。週6日休まずにトレーニングに励んでも、スポンサー契約がない場合、実入りはほとんどない。そればかりか、コーチやトレーニング代、セラピストへの支払いはかさむばかりだ。
パリ五輪ではイギリス選手団の飛び込み競技選手が、アダルトサイトで副収入を得ているとして話題を呼んだ。これは極端な例だが、過去には東京五輪の出場選手を含め、選手活動と工場勤務などの副業で生活をかろうじて維持したという選手も少なくない。
海外メディアは、オリンピック選手たちの知られざる苦労を報じている。
飛び込み選手の“副業”が広げた波紋
パリ五輪に出場し、飛び込み競技としてイギリスに史上初の金メダルをもたらしたジャック・ラファー選手(29)は、競技選手として、そしてコンテンツ配信者として、“二重生活”を公言している。英テレグラフ紙が7月26日に報じた。
記事によるとラファー選手は、実質的にアダルトサイトとしての性格が強い会員制サイト「OnlyFans」で、セミヌードの写真を投稿して収入を補っているという。
ラファー選手のアカウントの概要欄は、こう書かれている。「他のソーシャルメディアでは見られない、SFW(露骨な性的コンテンツではない内容)を投稿している、29歳のイギリス人ダイバー&オリンピックチャンピオンです!」
「他のどこにも投稿されていない写真や動画など、独占コンテンツを購読しませんか。競泳パンツやブリーフ、ボクサーパンツなど、SFWコンテンツを投稿するのが大好きなんです!」