閲覧は月額10ドル(8月2日現在のレートで約1490円)のサブスクリプション制だ。アカウント情報によると現在、627点の画像が会員向けに掲載されている。ラファー選手はテレグラフ紙の取材に応じ、「はい、副収入が欲しいと思いました」と、アカウントの運営を認めている。
彼はユーモアを交え、こう続ける。「言うまでもなく、僕には皆が欲しがるもの(ルックスや肉体美)が備わっていますし、それを利用してお金を稼げるのであれば喜んでやります。僕はある意味でやり手の人間なので、できるだけ多くのお金を稼ぎたいんです」
週6の“勤務”に見合わない…10年以上ほぼ上がらない収入
忙しい練習スケジュールの合間を縫って、ラファー選手が副業に迫られているのには訳がある。彼は、飛び込みの世界の資金調達の状況は長らく変わっていない、と嘆く。
彼が競技に初めて参加した2011年、世界トップ8入りを果たした選手たちには、それぞれ2万1000英ポンド(約400万円)が支給されていたという。だが、ラファー選手が現在30歳近くになり、世界トップ3に入っているにもかかわらず、今でも年間2万8000ポンド(約530万円)しかもらえない。
テレグラフ紙によると昨年4月時点で、イギリスの30~39歳の平均給与は3万7544ポンド(約712万円)だ。ラファー選手の年間2万8000ポンドは、それに比べてかなり低い、と記事は指摘する。
オリンピックに向けてのトレーニングは、週6日、1日8時間行われる。記事は、「少なくとも労働時間を考慮すると、ラファーが同年代の他の労働者たちと足並みを揃えているとは言い難い」と述べる。
全裸にボディペイントのケースも…“副業”が選手たちに広がっている
こうした事情から、選手たちは独自の“副業”を迫られている。チームGB(イギリス選手団)の飛び込みチームでOnlyFansのアカウントを運営しているのは、ラファー選手だけではない。ほかにも、ノア・ウィリアムズ選手(24)、ダニエル・グッドフェロー選手(27)、マティ・リー選手(26)がそれぞれ、OnlyFansにアカウントを開設している。