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絶対に篠山先生で、という思いがかなった「隠花な被写体」

ーー2年後の2008年には、今年亡くなった篠山紀信さんの撮影でヌード写真集「隠花な被写体」も出版されます。

小島 「Moon&Sun」の橋本雅司さんは篠山さんのお弟子さんで、出版社の方に篠山先生で写真集を作りたいと言ったら「先生がお弟子さんの後に撮るってありえない。絶対無理」と言われたんです。それでも篠山先生じゃないと嫌だと思っていて、以前、篠山先生の「週刊現代」の連載を担当していた、五社英雄監督の娘さんの五社巴さんが先生に手紙を書いてくださって、会えることになりました。

 そこで私は「絶対に撮影してもらうぞ」と着物を着て、かなり意気込んで行ったのを覚えています。篠山先生は私の着物姿を気に入ってくださり「よし! ぜひ、和風で撮ろう」となり出来上がったのが「隠花な被写体」という作品です。

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筆者撮影

ーー2008年の映画「泪壺」で映画初主演もします。

小島 実はそれ以前に団鬼六先生の作品でお声がかかったこともあったんです。当時は杉本彩さん主演の「花と蛇」が大ヒットして、その後も団先生の作品の映画化が続いていたんです。でもその時は「団先生の世界観は私は表現できないです。私がベッドシーンをするんだったら渡辺淳一先生の作品がいいです」とお断りさせていただいて。そうしたら、数年後に渡辺先生の原作でお声がかかったので。私、待つタイプなんです(笑)。

泉谷しげるさんの言葉に「えっ、私の心をのぞかれましたかって」

ーー小島さんはバラエティー番組「有吉反省会」で、泉谷しげるさんとの仕事ばかりやっていると取り上げられたことがありましたが、泉谷さんとはいつお知り合いになったんですか。

小島 ちょうどその頃ですね。2009年のドラマ「警官の血」で初めてご一緒したんですけど、当時私はヌード写真集を出したばかりで、今後どういうキャラでやっていけばいいか悩んでいました。

筆者撮影

 泉谷さんにお会いした初日、唐突に私に向かって「泉谷しげるっていう人間はな、泉谷しげるってこういう人間だよなってイメージして、そこに近づいていったんだよ」と仰って。えっ、私の心をのぞかれましたかって。泉谷さんってそういう動物的な勘がある方なんです。

 その現場で「ネット番組をつくるから一緒やんないか?」と言われたのが、「泉谷しげるのコラコラ放送局!」です。泉谷さんが自費で作ったインターネット放送局の番組で、全国各地の町おこしをしようというもので、泉谷さんがそのイベントでライブをして、私は司会をさせてもらっていました。泉谷さんの姿を近くで拝見して、私は芸能人には向いていないと思いましたね。

ーーそれはどういう点ですか。