小林鷹之氏を皮切りに石破茂氏、河野太郎氏、林芳正氏、茂木敏充氏、小泉進次郎氏と出馬表明会見を行い、告示日(9月12日)を前に、いよいよ群雄割拠の様相を呈してきた自民党総裁選。党員・党友票と国会議員票で勝者が決まる選挙戦は事実上の「総理大臣決定戦」とあって大きな注目を集めている。一体、それぞれの候補者の人気はどれほどのものなのか。

9月6日に出馬表明会見を行った小泉進次郎氏 ©時事通信社

 「週刊文春」では8月29日発売号の誌面で「自民総裁選 11人の精密検査」と題し、岸田文雄首相の総裁選不出馬表明後に出馬意向の報道があった11名を徹底調査。同時に「総裁になってほしい人/なってほしくない人」というテーマでネット上でのアンケートを実施し、メールやSNSで告知を行い9月2日までに計2452票が集まった。前編では「なってほしい人」アンケートの結果を発表する。<後編「なってほしくない人」編も公開中です>

◇◇◇

ADVERTISEMENT

11位 加藤勝信 23票

 最下位はまさかの官房長官経験者の加藤勝信氏。コロナ禍でも厚生労働大臣を務めた実力派を「地味だが堅実」という理由で推す声はあった。だが、いかんせんその地味さがネックに。党三役(総務会長)と厚労相、官房長官という重要閣僚の経験者でありながら、「なってほしくない人」でも10位(29票)と、まったくと言っていいほど存在感を示せていない。

11位 加藤勝信 ©文藝春秋

10位 茂木敏充 28票

 10位は茂木敏充氏。現在、総裁に次ぐ党の要である幹事長を務める大物議員で「党の三役と、(外務相、経産相という)重要閣僚を経験した唯一の候補」(長野県・25歳女性)と実績を買う声が多かったが、支持は伸びず。中には「なってほしい人」に票を投じた理由として、こんな思惑をぶちまける人も。

「国民人気がなく、総選挙で自民党を大敗に導くと思うから」(東京都・37歳男性)

10位 茂木敏充 ©文藝春秋

「自民党が下野するような不人気なトップが望ましいと考えるので」(愛知県・59歳男性)

 9月4日の出馬会見では「増税ゼロの政策推進」を掲げた茂木氏だが、「党勢ゼロ」へと進みかねない不人気ぶりだ。