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義理の弟に譲ったものとは

――「同居するふさおさんの弟さんが、兄嫁である高田さんの使っていたベッドをもらってそのまま使っている」というエピソードも衝撃的でした。マットレスも替えてないんですよね? 

 短期間しか使っていなかったし、マットレスもまだまだしっかりしていたのでそのまま渡しました。でもさすがにシーツやベッドカバーは新品に替えましたよ(笑)!

 たしか、ふさおさんのお母さんが、「次男がベッドを買うって言ってたけど、もらえるならいただくわ」と言ってくれて……という流れだったかと思います。ふさおさんの弟に確認したら「お古で別に構わない」と言っているからということで、使ってもらえることになりました。

 ふさおさんの弟さんと同じ家で暮らすことになっても、「お子さんのいる家族と一緒に暮らす」といった雰囲気で、あまり「大人の男性と同居する」という感じではなかったです。お古を使ってくれるくらいだから、嫌われてはいないのかなーと、そこはちょっと安堵しました(笑)。同居してからも、お互いあまり干渉しない家族で、とても気楽でした。

©高田かや

村の生活で身についてよかったこととそうでないこと

――村での生活で身についたことで、「節約や貯蓄につながったな、よかったな」と思うことはありますか?

 お金に触ることすらほとんどできなかった村で生まれたせいで、お金を神格化するあまり、なるだけ物を買わずに「お金」として残しておきたい気持ちが勝って、結果的にお金は貯まりましたが、それがよかったのかと考えると……疑問です。欲しいものがあっても躊躇して我慢してしまうクセが未だに抜けません。

 今、お金を払って得られる物や事柄を少しずつ経験して、その楽しさを知り始めていますが、もっと早いうちからその楽しみを知っていたら……と思うこともあります。「使う予定のないお金がただ銀行口座にあるより、有意義なお金の使い方があるのではないだろうか」と、最近は思います。