ミッション:夕食のおかずを追加せよ!
すでに昨晩釣ったアジが夕食の一品に追加される予定である。しかし、昨晩の釣行では、カサゴやキジハタの釣果が振るわなかった。そこで、2日目の釣行はオーナーさんのボートで沖釣りに向かった。
常にボートを出してくれるわけではないのだが、私が訪れたタイミングが夏休み前の平日ということもあり、宿泊者さんが少なく、そうした限定的な状況のみで発動できる魔法カードのようなものを使用できたのだ。オーナーさんは「30cmのカサゴまでいるよ!」と気分を煽る。人はそれをフラグというのだが、はたして……。
沖に浮かぶ小島の周りに船を着けると水深は10~20mまで落差があり、地形の複雑さが魚群探知機を通して可視化される。釣りにおいて、こういった地形変化に富んだポイントは根魚が多いとされ、カサゴ、キジハタを狙うには最適だ。事前に仕込んでおいた熟成スルメイカの短冊をエサにして、ブラクリという仕掛けで狙う。
仕掛けが着底すると瞬時にアタリがでる。やはり魚影は濃い。
しかし、釣り上げた魚はアカササノハベラだった。
ベラ系の魚はゲスト(本命ではないリリース対象)として、釣り人にあまり好まれない存在。釣れだすと、それしか釣れないほど群れてくるため、マイナスイメージがどうしても先行してしまう。しかし、塩焼きやフライにする手間を惜しまなければ意外と美味しい魚だ。
とはいえ、今回私が狙っているのはカサゴやキジハタといった根魚たちだ。その後、沖へ出ても案の定ベラが湧いてしまって埒が明かない状況……。しかし、諦めずにエサを落とし込み続けていると、夕方頃ようやくカサゴが釣れだした。
ただし、サイズが小さい……。水温が高いためか小さな個体が多く、持ち帰りサイズがなかなかヒットしなかった。同じ魚を30回釣ったのかと錯覚するほど、手乗りサイズのカサゴが釣れる。
しかし、それでも釣りを続けていると、これまでとは違う大きなアタリが出た。ついに本命のキジハタが釣れた!
さらにその後、本日一番大きなカサゴも追加できた。
季節的な問題もあり、苦戦を強いられた沖釣りだったが、これで夕食の釣魚は揃ったといえよう。あとはオーナーさんがどう調理してくれるのか、わくわくしながら料理を待つ。