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――花林さんにとって初めての妊娠、出産。不安も大きいと思いますが、そういう地域の方に囲まれて、安心ですね。

「花林ちゃんも母になることについては、いろいろなことを考えていると思いますが、そういう人達に囲まれているおかげで、ポジティブにいられるんじゃないかと思います。予定日のあたりは、こっちが鬼寒い時期。出産、育児についてはあらゆる可能性がテーブルの上にあって、まだ具体的にはわからない。でも、分かんないことがいっぱいあるのは楽しみです」

©︎文藝春秋/釜谷洋史

こっちに移り住んでから、俳優業でぶちかましてやるぜと思える

――俳優業も段々とお忙しくなっている。こちらに暮らすようになってから、俳優業と向き合う上での変化はありましたか。

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「昔、樹木希林さんとご一緒した時に、『あんた不動産やりなさい』って言われたんです。『不動産の方で生計を立てれたら、役者業でいろんな失敗もトライもできる』って。逆にそれぐらい腹が座ってないと、俳優業はきついと。東京にいた時は、仕事もあってお金も持っていても、『これで一生食っていけるんだろうか?』と不安に思うことがいっぱいあったんです。でもこっちに移り住んだ今、『俺、どうやったって生きてけるな』って思うから、俳優業でぶちかましてやるぜと思える。実際に、力もついてきたかなと思います」

――樹木希林さんも、「役者は生活を大事にしなければいけない」というようなことをよく仰っていた。

「名優と呼ばれる人たちはみんな、生活を大事にしてるので。名優になるためにではないんですけれども、僕もやはり豊かな人生にするために、生活を充実させたいなって」

©︎文藝春秋/釜谷洋史

――こちらの生活を充実させるために、何か考えていることは?

「食品衛生管理者の資格を取ろうと思っています。いつか飲食、やりたいですね。ジビエ肉って一般の人にとっては、とっつきづらいと思うんです。クセがあるとか、調理が大変だとか。でも、うまく調理すればめちゃめちゃうまいので。野生肉はうまいっていうことを知ってもらって、そこから自然に興味を持つ人が増え、ひいては環境保護に繋がったらいいな、と。そういう啓蒙も兼ねて」