――グループのライブ出演も絶えず、そうとう忙しそうです。
菅原 一番忙しかったのは、新潟へ帰る前日にライブがあったので終電へ駆け込み、お風呂に入ってご飯を食べて、朝6時には東京駅へ向かった日でした(笑)。起きられないだろうと思って寝ずに新幹線へ飛び込み、病院に付き添ってくれた母とランチを食べて、14時頃には新幹線で東京へ戻り、またライブに出演しました。
SNSで「がんで有名になれてよかったね」と心ない声も…
――Xでは、時々の心情を赤裸々に発信しています。好意的な反応がある一方、心ない反応も届きそうです。
菅原 私と同じく、大きな病気を抱える人たちの支えになればと思っているんです。でもたしかに、心ない反応もありますね。直接ではなくエアリプで「がんで有名になれてよかったね」とか「踊れるようになったんだから、もう病気のアピールはいいでしょ」とか、ショックでしたけど、悲しさよりも「自分を貫いて生きよう」と、新たに決意できました。
――アイドルであるが故に、注目を集めてしまうのかもしれませんね。それでもなお、ステージに情熱を注ぎ続ける世界に飛び込んだ経緯は?
菅原 きっかけは高校時代で、当時は誇れる趣味もなければ世の中を何も知らなくて「自分ってつまらない人間だな」と思っていたんです。そんなときに友人から「アイドルやってみない?」と誘われて、最初は軽いノリではじめました。
いざ、ステージへ立つようになったら、歌やダンスで上手くできないと悔しいし、誰かと比べられるとムカつくし、負けず嫌いな自分に合ってる世界だなと感じたんです。いつのまにか火がついて、誰かの生きる活力になりたいと強く思うようになりました。
レッスン後、疲れたまま乗る満員電車のキツさ
――シンプルな質問ながら、アイドルの仕事は楽しいですか?
菅原 楽しいです。特殊な仕事じゃないですか。学校や仕事が終わってからファンのみなさんが駆けつけてくれる環境があって、自分の承認欲求も満たせるのは他にないですよね。活動を通して、誰かが笑顔になってくれるのは幸せですし、天職です。