貧乏すぎて自分のグッズをメルカリに売っていたことも…
――貧乏すぎて自分のグッズをメルカリで売っていたこともあったとか。
清水 売ってましたよ。DVDだったり、Tシャツだったり。出品者は私とバレないように男性のふりして生きるために売ってました。でも当時は事務所には言ってなかったです。
今グラビアのお仕事をしている方で、もしかしたらその時の私みたいな思いをしている人もいると思うんですよ。私自身は「こんな底辺にいるのって、もう伸びしろしかないやん」ってエネルギーに変えられたから、そういう経験も自分はあってよかったと思いますけど、もし同じような子がいたら周りはもっとサポートしてあげてほしいです。
悔しい思いももちろんいっぱいしてきました。お仕事が決まらない時期があって、生活が苦しくてもギャラ飲みとかにも行かず「こんなに真面目にやっているのになあ」って思ってしまっていました。
でも結局はお仕事で結果を残して頑張るしかなくて、あとは自分との闘いでした。そこから「童貞を殺す空手」とか、色んな特技を考え始めたり、自分には何ができるんだろうと改めて考え直したりしました。
胸に対するコンプレックスを克服できると感じた出来事
――セクシーさをグラビアでなく、笑いに生かそうとした転機っていつですか。
清水 それはABEMAの『妄想マンデー』で共演した「ピース」の綾部(祐二)さんのおかげです。番組に出させていただいて初めの頃は声を張って元気なキャラを演じてたんですが、それが苦手だったんです。綾部さんはそれを察したのか、ある時の本番前に「普段の感じで今日はやってよ。そのままでいいから」と言われて。
そこから無理せず力も抜いて普段の覇気のない、ねっとりした雰囲気の関西弁で話す自分を出したら、それがよかったみたいで、何度も番組に呼んでもらえるようになりました。
『妄想マンデー』ではお胸だけじゃなくて、私の関西弁のキャラまで含めたもので笑いが起きてその時に「気持ちいい」って思いました。セクシーって笑いにもなるんだって。そこから「お胸と関西弁を使って笑ってもらえるのって楽しいな」と考え方が変わり、このやり方だったら自分のお胸に対するコンプレックスを克服できるとその時に感じました。
撮影=松本輝一/文藝春秋