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 その一方で、本人と推薦人含めて21票あるところ1回目投票で16票しか入らず決起集会のカツカレーを食い逃げされた加藤勝信さんは、決選投票では高市さんに投票したにもかかわらず安定した能力と人柄を買われて財務大臣に。最後の報告会にも17人が出席していて、青山繁晴さんが加藤勝信さんに投票したのが事実なら、他候補に投票したけど何食わぬ顔でやってきたユダが2人いたわけですよ。

 加藤勝信かわいそう。これもう財務大臣の職権で財務省職員を動員しカツカレーを奪っていったやつを調べ上げるべきだと思います。

加藤勝信氏 ©文藝春秋

 また、岸田文雄政権の正統後継であり目下日本一の政策通となる林芳正さんが官房長官留任に。まあ石破茂さんが好き放題やっても最後は林芳正さんがケツを拭いてくれるだろうという暗黙の諒解で「いるだけで何となく盤石」なのが高く評価されていました。裏を返せば林芳正さんぐらいじゃないと石破茂さんの子守りはできないだろうとみんな思ってる時点で最高の人事だと思うんですよね。

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平将明さんの愛称が「おしりふき」になってしまうのではないか…

 同じく石破茂さんの忠臣として最後まで支えてきた平将明さんがついにデジタル大臣として入閣。逆神とか煽り散らかして申し訳なかったのですが、デジタル庁と言えば河野太郎さんが地方自治体のシステム標準化で派手にやらかして兆単位の損害を出している状態からのスタートですから、その後始末に追われる平将明さんの愛称が「おしりふき」になってしまうのではないかといまからとても心配です。

平将明氏 ©時事通信社

 Web3とか意味のない政策をやっている場合ではありません、戦う相手はAmazon(AWS)であり富士通であり、ピン留めを外して合理的な自治体DX、ガバメントクラウドの計画に再着地させることになっているのです。恨むなら河野太郎を恨んでください。

 さらに厚生労働大臣が福岡資麿さん。意外でしたね。強制労働省とか墓場省とか言われる厚労省の激務に耐えられる中堅として抜擢との話でしたが、解散総選挙を前に税と社会保障の一体改革も含めた社会保障改革を一手に担う重要ポジションの割に、特に厚労関係でやれる感がないキャリアの人が据えられて割と萎え気味になっています。大丈夫なのでしょうか。

 特に26年には診療報酬改定に絡んで医療提供体制の抜本的変革と医療DX、医療情報系での大口の決済がある横で、働き方改革の着地をどうするのという難題も立ちはだかり、君も僕たちと寝られない夜を一緒に過ごそうという感じの展開になっています。