アメリカのアトランタと聞いて、真っ先に思い浮かべる人が多いのは、おそらく1996年のアトランタオリンピックだろう。女子マラソンで銅メダルを獲得した有森裕子さんが発した「自分で自分をほめたい」という言葉は流行語大賞を獲得した。

 サッカー日本代表がブラジルに1-0で歴史的勝利を果たした「マイアミの奇跡」を覚えている人も多いだろう。

 しかしオリンピック“以外”で、アトランタに何があるかを複数あげられる人はそう多くないのではないだろうか。

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アトランタ市中心部

 アトランタはジョージア州の州都で、ジョージア州はフロリダの真上に位置している。日本からは直行便で約12時間。羽田・成田を飛び立った飛行機は、北太平洋を越え、アラスカ、カナダの上空を通過したのち、アトランタに入る。

仁川でもJFKでもない...「世界で最も忙しい空港」がアトランタに

 アトランタの玄関口、ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ空港は「世界で最も忙しい空港」と呼ばれ、実は発着便と搭乗客数が世界一多い。世界各国から、そしてアメリカ国内からも飛行機がひっきりなしに着いては飛び立っていく。

 空港には都心部につながる地下鉄「MARTA」のほか、Uberのライドシェアが波のように車寄せに押し寄せている。Uberはスマホのアプリで行先を入力すれば、乗車時に名前を確認するだけで、あとは運転手との会話はいらない。アメリカに来たのに英語もほとんどしゃべらず手軽に移動できてしまう。

 空港を出て高速を走ること20分、ダウンタウン・アトランタの摩天楼が近づいてきた。