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“コカ・コーラ博物館”のとなりにも「世界的な博物館」が...

 アトランタでオリンピックの次に有名なのは、コカ・コーラだろう。コカコーラ発祥の地であり、今でも本社が存在する。

「ワールド・オブ・コカコーラ」

「センテニアル・オリンピックパーク」のそばには、「ワールド・オブ・コカ・コーラ」という博物館が建っており、世界各国のコカコーラのラベルや昔の広告などがガイド付きで楽しめるそうだ。

 そしてその「ワールド・オブ・コカ・コーラ」の隣には「国立市民人権センター」が建っている。

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あの大ヒットした映画も...

 ジョージア州のあるアメリカ南部は、かつて綿花栽培で栄えた地域である。綿花のプランテーションでは多くの黒人奴隷が使用されており、人種差別問題も深刻だった。

 そのアトランタで「I Have a Dream」の名演説で知られるキング牧師が生まれ、1950~60年代に起きた公民権運動もこの街から始まったのだ。

 キング牧師の演説は「いつの日か、ジョージア州の赤土の丘で、かつての奴隷の息子たちとかつての奴隷所有者の息子たちが、兄弟として同じテーブルにつくという夢である」と続き、故郷・ジョージア州の名前が出てくる。

「国立市民人権センター」は来年の拡大オープンに向け、拡張工事中だ(現在も営業中)

 アトランタは、『風と共に去りぬ』の舞台としても知られている。大農園のお嬢様として生まれたスカーレット・オハラが恋と南北戦争に翻弄されながらたくましく生きる姿は、日本では戦後1952年に公開されて大ブームを巻き起こした。

「アトランタ歴史センター」館内の展示

 南北戦争で南軍の要衝だったアトランタは、北軍の苛烈な攻勢により、1864年9月に陥落した。小説の中では、炎に包まれるアトランタをオハラは命からがら脱出するが、史実でも補給庫が北軍の手中に落ちないように焼き払われていたのだった。

 当時の面影を残す屋敷が、市街の中心部から北に15キロほど離れたアトランタ歴史センターに残されている。