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「血統書付きの“お女優”にはなりたくないんですよ(笑)」

 結婚して第一子である長男を出産したあとも、ますます演技の幅を広げていった。これ以前、『ハラがコレなんで』の公開時には《血統書付きの“お女優”にはなりたくないんですよ(笑)。型にはめられたくないですし、はまるつもりもない。私は雑種でいたいと思っています。いろいろなモノが交じっているほうが面白みがあるじゃないですか》と語っていたが(『週刊プレイボーイ』2012年5月14日号)、まさにそのとおりとなったといえる。同じインタビューでは、人生をソフトクリームにたとえながら、こんな抱負も口にしていた。

仲里依紗のインスタグラムより

《ソフトクリームってアイスの下のほうは大きな円を描いていますが、上になるほど細くなっていきますよね。(中略)今の私はまだアイスの土台を作っているところだと思うんですけど、気がついたら溶けていたなんてことになるかもしれない。だから、カラダのメンテナンスをちゃんとして、少しでも長持ちするように踏ん張らなきゃ(笑)》

 そう誓ったとおり、子供を儲けてからも体を鍛えることに余念がない。撮影がないときは毎朝岩盤ヨガに通い、クロスフィットトレーニングを週1回、それ以外の日は自主的にジムに行き、さらには夫婦そろってパーソナルトレーニングも受けているという(『anan』2018年2月21日号)。

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すっぴんで配信、赤裸々なトークを発信する理由

 他方、2020年にはYouTubeチャンネル「仲里依紗です。」を開設し、登録者数は現在までに200万人を超える。配信ではすっぴんで登場することもいとわず、息子の「トカゲくん」をはじめ家族も頻繁に登場する。トークの内容も、生理前のイライラをストレートに話したり、体重を公表したりと、芸能人にはタブーと思われるようなことにまでおよぶ。仲はその意図を、《ナチュラルな自分を出すことで、みんなと同じだってことを知ってもらいたかったから。芸能人だから特別で、自分はダメなんだと思わないでほしいんです。“みんな一緒なんだよ、安心して”って伝えたい》と説明している(『anan』2020年7月15日号)。

©時事通信社 

 他方で、俳優は演じている役のイメージで見られがちなので、本当の自分はそうではないと伝えるためにも、素顔を出しているところもあるようだ(「ORICON NEWS」2021年5月23日配信)。YouTubeばかりでなく、現在放送中のUber EatsのCMでは夫の中尾と共演している。これだけ私生活を明かすと、逆に演じる役をそちらに重ねて見られてしまったりもしそうだが、仲の演技力はその心配をあっさりはねのける。