故・ジャニー喜多川氏による性加害問題を受け、ジャニーズ事務所(現・SMILE-UP.)が被害者への補償終了後に廃業する方針を示してから1年が経過した。
所属タレントのマネジメントを担う会社として新たに設立されたのが「STARTO ENTERTAINMENT」だ。同社の福田淳社長は、昨年末に「週刊文春」で150分におよぶインタビューに応じ、就任の経緯や「一番最初に会った」という木村拓哉とのやりとり、“辞めジャニ”との共演、SMAP再結成の可能性についても答えていた。当時の記事を全文公開する。
(初出:「週刊文春」2023年12月21日号。年齢、肩書は当時のまま。)
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1999年から始まった故ジャニー喜多川氏の性加害キャンペーン報道。以来、現在に至るまで、旧ジャニーズのタレントは一度たりとも小誌の取材を受けていない。福田氏という新たな血が入ることで、変化は生じるのか。
「これから文春でインタビューを受けてくると社員に告げたら、皆、青ざめていましたよ。本当に大丈夫ですか、無事に帰って来られるんですかって。戦場に行くわけじゃないんだから(笑)」
150分におよぶインタビューの最中、福田淳新社長(58)は、こんな冗談を飛ばすのだった――。
日本の芸能界を厳しく批判してきた
12月8日、旧ジャニーズ事務所からタレントのマネジメントを引き継ぐ新会社の社名が、「STARTO ENTERTAINMENT(スタートエンターテイメント)」と発表された。
新たな経営陣も発表され、代表取締役CEOに就任したのが、株式会社スピーディ代表の福田氏である。福田氏は新会社が採用する「エージェント制」の日本における先駆けとして、7年前から女優・のんのエージェントを務めていることで知られる。
移籍や独立が認められない「奴隷契約」や、人気タレントを出演させる代わりに、自社のタレントを押し込む「バーター出演」。福田氏は、そのような旧態依然とした日本の芸能界を厳しく批判してきた人物であり、その舌鋒は旧ジャニーズ事務所にも向けられてきた。そんな福田氏がなぜ社長に就いたのか。新社名の発表直前、小誌の独占取材に応じた。