ロバート、かまいたち、シソンヌ…かつて戦ったライバルが審査員に
――審査員がかつてともに戦ってきたライバルというのもラブレターズさんくらいだと思うのですが、お気持ち的にはどうだったんでしょうか。
塚本 ロバートさんも、かまいたちさんもそうですし。シソンヌさんも同じ年に戦いましたから。でも、やっぱり現役感があるというか、戦ってきたからこそ分かる決勝のネタの作り方とか、ラインの見方を絶対に分かってる人たちなので、それは本当にいい審査員だと思います。
溜口 「いい審査員だと思います」ってすごいね、チャンピオン。恐ろしいこと言う!
塚本 皆さんが審査した結果、われわれが誕生したわけですから(笑)。
溜口 6人目の審査員狙ってますね。
――チャンピオンになるとその資格がありますもんね。
塚本 そうですね。免許が取れましたから(笑)。そもそも僕ら決勝に行くたびに審査方法が変わってるんですよ。
――そうなんですよね……。
塚本 メチャクチャ雑なことを言ったら「何でも大丈夫です」っていう気持ちが強かったです。
溜口 対策もクソもない。
ラブレターズを審査するのは難しい?
――あらゆる変化に対応してきたラブレターズ。
溜口 だからこそ、優勝まで時間がかかったのかもしれない。
――どういうことでしょうか?
溜口 変化を意識しすぎていたのかもしれません。経験が多いあまり。
塚本 本当に今年が一番何も考えてなかったもんな。それで言ったら、審査員のほうが嫌じゃないですか。ラブレターズを審査するの。どう見ればいいんだよって。
溜口 ラブレターズの評価の基準、ムズすぎると思いますよ。
――言われてみると、ラブレターズさんのネタ中カメラに抜かれた審査員の方々、すごく難しそうな顔してました(笑)。ちょっと泣きそうな感じもあったし。
溜口 ほんとそうだと思いますよ。いろいろネタ知ってるし、全部丸裸なんで。そこから評価するってなかなかムズいと思います。
撮影 杉山拓也/文藝春秋