結成は2009年。事務所入りした2011年にキングオブコント決勝に初進出。ラブレターズには順風満帆な未来が約束されていたはずだった。

 13年の時を超え、決勝5回目の「正直」でようやく手にしたキングオブコント王者の栄冠。芸人からも客からもいいかげん「もうええでしょう」と言われていたというラブレターズが、それでもキングオブコントにこだわりつづけた理由。彼らはいかにして「あきらめない強さ」を手に入れたのか。(全3回の1回目/続きを読む

塚本直毅(左)と、溜口佑太朗。2008年にはじまった「キングオブコント」をきっかけにコンビを組み、翌年正式に「ラブレターズ」を結成。今年、同大会で優勝を果たす ©︎杉山拓也/文藝春秋

キングオブコント優勝で起こった変化

――「キングオブコント2024」優勝おめでとうございます! マネージャーさんから決勝前にインタビューをオファーしていたのが『山里亮太の不毛な議論』(TBSラジオ)と文春オンラインだけだとお伺いして、勝手に誇らしさを感じております(笑)。

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塚本直毅(以下、塚本) ありがとうございます。

溜口佑太朗(以下、溜口) うれしい。しかしなぜ僕たちだったんですか……。

――もちろん優勝されるのではという期待もありましたが、ラブレターズさんはほぼミスターキングオブコントというか。

溜口 (笑)。そんないい言い方してくれるんだ。

――優勝されて、何か変わったことってありますか?

塚本 テレビ局とかいろいろ回らせてもらって、半そで短パンの大人って少ないんだなとは思いました。そこ劇場周りとは違いますね。

溜口 あとは、普通にちゃんと食べてないですね、飯を。飯食う時間があるなら寝る時間に充てたいので、マジでカップラーメンとかおにぎりが最近のメイン。

塚本 そうだね。

溜口 あと、扱い。今もビックリしましたけど、塚本さんの帽子を置くためだけにこんな台まで用意してくれて。

塚本 いいんですよ、地べたで。マジで申し訳ない。

 

溜口 これはでかいです。大きな変化です。

塚本 この間、局のトイレに入ったら、両サイドを柳葉敏郎さんと小沢仁志さんに挟まれたことがあって。なんだこれ、とんでもないところに来てしまったと思いました。

溜口 さすらいラビーじゃないからね。

塚本 さすらいラビーなら心地よいけどね。オシッコ止まっちゃったよ。

オードリー春日からの「おめでトゥース!!」

――優勝後たくさんの芸人さんが喜んでいたのもすごく印象的でした。ウエストランドの河本さん号泣してましたね(笑) 。

塚本 唯一の同期、ずっと一緒でしたからね……。

溜口 (オードリー)春日さんが「おめでトゥース」を送ってくれたのはなかなかレアでした。

 

――おめでトゥース!

溜口 同じグループLINEにいるんですけど、普段、全然あの人発言しないんですよ。そんな春日さんから。しかも、ただのビックリマークじゃなくて、赤の絵文字の2本のやつ。

塚本 声張ってくれてる時の「おめでトゥース!!」です。

溜口 『ノンストップ!』にお邪魔したときに(バナナマン)設楽さんが「ほんとやったね」「これから一緒になることが多いかもしれないから」って言ってくれて。じわじわ実感わきました。

塚本 昨日の夜ちょっとだけ時間ができたので、うるとらブギーズの佐々木君と銭湯に行こうって話になって。佐々木くんとは中学の同級生なんですよ。でもその銭湯が休みで。で、もう一カ所行ってもそっちも休みで。で、どうするってなって、マジで珍しく2人で飲みました。