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その試算結果を見た雅彦さんは満足そうに頷きました。

「それでも月15万5000円になるのですね。これだけあれば十分です。仮に障害厚生年金が停止されてしまっても何とか生活できると思います。ぜひこちらの物件でお願いしたいと思います」

すると、今まで黙って話を聞いていた母親が不安そうな表情で質問をしてきました。

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ずっと無収入だった50歳息子に定期収入ができて老母も一安心

「家賃収入を得られるのは母親としても安心できますが、不動産管理については、息子は素人です。はたして大丈夫なのでしょうか?」

この質問に対しT氏は次のように答えました。

「家賃の回収、家賃を雅彦さんへお振込み、入居者とのトラブル対応は全て弊社が行います(※)。物件購入後、雅彦さんが何かすることはありません。また、不動産購入後もご不明な点や気になることがありましたらいつでもご連絡ください。すみやかに対応いたします」

※どこまでの業務をお願いできるかは、それぞれの不動産業者次第。

「そうなのですね。それは安心しました」

母親もほっとした表情を浮かべました。

面談の最後に「母親からいくらの現金贈与を受けるのか?」も話し合うことにしました。

母親の老後資金を確保する必要もあるので、母親からの贈与は2100万円とし、諸経費分など足りない費用は雅彦さんの預貯金から出すことになりました。

面談後、母親から現金の贈与を受けた雅彦さんはリースバック物件の売買契約を結び、無事3つの物件を購入することができました。

雅彦さんに初回の家賃が振り込まれてからしばらくしたのち、雅彦さん、T氏、筆者の3人はお祝いを兼ねて食事会をすることになりました。

その席で雅彦さんは次のように言いました。

「おかげ様で毎月の収入も得られるようになったので一安心です。現在の親子二人の生活費で足りない部分は障害厚生年金でカバーできているので、家賃収入のほうは貯蓄することにしました。今回の対策で将来の備えもできましたし、とても満足しています」