2019年7月、ステージ上でメンバーと運営からの嫌がらせを告発し、中指を立ててアイドルグループ脱退を宣言した、onodelaさん25歳(小野寺ポプコから改名)。当時、その様子を撮影した動画がネットで大きな話題となった。

 そして2024年5月。彼女は再び大きな注目を集めることになる。アメリカの名門校・カリフォルニア大学バークレー校(以下、UCバークレー)の卒業式で卒業生代表スピーチを行う動画がまた“バズった”のだ。

 衝撃的なアイドルグループ脱退から、アメリカの名門大学院を卒業するまで、彼女はどんな人生を歩んでいたのか。今はどんな生活をしているのか。onodelaさんに話を聞いた。(全3回の3回目/はじめから読む)

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アメリカの名門校・UCバークレーで卒業生代表スピーチを行うonodelaさん(写真=onodelaさんのXより引用)

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大学3年生の頃、UCバークレーを目指し始めた

――大学時代にアイドル活動や留学、就職活動なども経験されていますが、UCバークレーに入りたいと思い始めたのはいつ頃だったのですか。

onodela 大学3年生の頃ですね。金融工学を学びたいと思って。その分野ではUCバークレーが断トツでトップなので、一番上の学校に行きたいと思ったんです。

 金融工学は簡単に言うと、株価などの金融資産の価格を、統計学やプログラミング技術などを使って分析する学問のことです。

――なぜ金融工学を学びたいと思ったのでしょう?

onodela 金融分野で女性が活躍するのが狭き門と言われるなかで、より最先端の金融を学ばないと、これからは出世できないと思ったんです。だから、大学3年生のときに金融工学の分野に進もうと方向転換をして。

早稲田大学を卒業後、UCバークレーに進学した(写真=onodelaさんのXより引用)

2000億円規模のヘッジファンドでインターンも経験

――もともと金融教育に熱心なご家庭育ちで、知識もあったのですよね。

onodela 小さい頃から投資をやっていて、大学時代も金融を学んでいました。でも、金融工学で使う数学やプログラミングはやっていなかったんです。

 だから大学3年生のとき、それまで築いていた人脈を活用して2000億円規模のヘッジファンドでインターンするようになって。そこでクオンツという金融工学を学びながら働いていました。

――UCバークレーに進学することも見据えて。

onodela それまでの自分の経歴だと、UCバークレーの金融工学分野に進学するのは難しいと思ったんですよね。金融工学を使う会社で働いた経験がないと、UCバークレーのプログラムを受けるのはほぼ無理だった。だから何とかインターンできるようにお願いしました。