親からのプレッシャーでうつ病に…アメリカに行ってから精神的に落ち着いたワケ
――高校時代にうつ病と診断されたそうですが、その後、ご自身の心身の状態とどのように向き合っていましたか。
onodela 大学時代も何度か心療内科に通っていました。大学院進学の試験を受けるときも、親からのプレッシャーで少しうつ病っぽい状態になって。
アメリカに行ってからは、UCバークレーの敷地内にある心療内科に通うようになったんです。で、そこの先生に「うつ病は治療すれば治せるものだから」と言われて。
それまでは治らないと思っていたけど、アメリカに行ってから、うつに対する日本とは違う考え方を教わったので、それがとても助かりました。
その先生はうつ病のこと以外にもいろいろと教えてくれました。それまでは「自分は絶対こうならなきゃいけない」みたいな固定観念を持っていたけど、そういう考え方も直してくれて。本当にありがたいなと思っています。
――アメリカに行ってから、精神的にも落ち着いた。
onodela アメリカに行って親から離れたことで、それまで抱えていたストレスがなくなりましたね。離れて暮らすようになってから、両親と仲が良くなりましたし。
もしメンタル的に落ち込んだとしても、「落ち込んでしまう自分はダメだなあ」と思うのではなく、すぐに心療内科の先生に話を聞いてもらうようにして。自分でうつ症状を治そうとせず、プロの方に任せるというか、手を貸してもらいながら向き合っていました。
うつで苦しんでいた時期もあったけど、今はフラットな目線を持てるようになった
――アメリカに行ってから生きやすくなった?
onodela そうですね。中高時代は、自分を押し殺さないと周りに受け入れてもらえないと思っていました。
でもアメリカで文化も言語もまったく違う人たちと出会って、一緒に勉強したり旅行したりチルするのが楽しくて。ありのままの自分を受け入れてもらって、居場所を作ってもらえました。
日本も含めたアジアの国は文化的な背景もあって、一体感が強くて集団生活を好むように思います。一方で、アメリカは昔から個人主義。周りの人や社会と常に関わっているのではなく、自分も相手も関わりたいときだけ関わればいいみたいな考え方なんです。それが自分に合っていたなと思います。
――アメリカ生活を通して、ご自身が変わったと感じますか。
onodela 前より余裕を持って物事を考えられるようになりましたね。だんだんと穏やかになって、フラットな目線を持てるようになりました。
今までうつで苦しんでいた時期もあったけど、それは自分の状況を客観視できていなかったのが理由だと思っています。常に客観視できていれば、余計な悩みを持たなくて済むかなと。だから今は、世界で一番客観的な人をめざしています(笑)。