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 A子が自由奔放な性格で、自分以外の男性とも仲良く振る舞っていたのだ。この態度に正田は激しく嫉妬、痴話喧嘩を繰り返し、別れてはよりを戻す関係を続ける。それが原因の一つともなって、今まで真面目に過ごしていた学生生活が荒れ始め、麻雀店で稼いだ金をA子との遊興費に当てるように。

 その事実を知った正田の母親は彼女が息子に悪影響を与えると思い込み、A子に「あなたが息子を堕落させたんだ」と一方的に叱責し、結婚にも猛反対した。

「A子は誰とでも夜を共にする“あばずれ”」

 そして、交際を始めて数ヶ月が経過したころ、正田は大学の友人から衝撃的な話を聞かされる。なんでも、A子は誰とでも夜を共にする“あばずれ”で、自分も肉体関係を持ったことがあるという。正田のショックは大きく、部屋にこもり自殺まで考えるまでになる。が、A子への依存度は想像以上に高く、決して別れることはできない。正田は複雑な思いを抱えながら、彼女との交際関係をずるずると継続する。

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 大学4年の夏、2人の間に新しい命が宿った。が、正田はA子が身ごもった子供が本当に自分の子かどうか確信が持てず、堕胎するよう命令。同じ理由でその後も2度、彼女は中絶手術を受けたそうだ。