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―― ほぼ一緒ですね。『三大怪獣グルメ』と。

河崎 リメイクですよ。

―― ですね。すき焼きのネタが海鮮丼に変わっただけですよね。

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河崎 そうそう(笑)。セルフリメイクですよね。

『三大怪獣グルメ』 ©2020「三大怪獣グルメ」製作委員会

一生やるしかない、この路線で

―― でも、そのノリをいまだにやってできちゃうというのはすごいですよね。一つのジャンルを作っちゃったんじゃないですか。

河崎 小っちゃいジャンルだよね。

―― でも、小っちゃいからこそ続けられるし、存在価値がある。

河崎 結局昔からいろんなこういうことをバカがやってる、「またやってる」っていう人が居るじゃないですか。「またやってるの?」みたいな。それが「まだやってる」になると、もうあきれて尊敬もしてくれるんじゃないかという話ですよ。

―― 河崎さんがまた撮ったということ自体がネタになっているというか、そういう存在になってますよね。

河崎 Yahoo!ニュースに出た時に、わずか5行で分かるというね。そういうことしかやってないじゃないですか。「松島トモ子がサメと戦う映画です」って。

―― これはきっと河崎さんだろうというふうに思いますよね(笑)。 

河崎 たまに俺じゃないこともあって、「違ったのか」みたいな。まあ、いろいろ変な映画はあるからね。ちょっといつまで生きるか分からないけど、一生やるしかないよね。

―― じゃあ、これからもその路線で。

河崎 死ぬまでやるしかないでしょう。恐ろしいことに。

©藍河兼一

普通の映画監督との違い

―― 河崎さんは自主映画からCMを経て、一回は普通の映画作りを目指そうとは思ったんですか? 今のスタイルになるのはいろいろあってこうなったんですか?

河崎 あったね。要するに、監督で食っていけるのはサスペンスものだったじゃないですか。

―― ジャンルもいろんなことをやらないといけないし。

河崎 やっぱり『土曜ワイド劇場』とか『火サス』の監督。あと、連続ドラマの監督。普通の青春とか刑事もの。それぐらいしかなかったじゃないですか。映画というと、やっぱり観念的な映画とか芸術映画とか、いろんな映画があるじゃない。俺はどれもできないなと思っちゃってね。よく笑い話で言ってるんだけど、私にも奥さんがいるんですけど、テレビドラマを一緒に見ていて、俺が「いつ怪獣が出るんだ」と言って怒られるという(笑)。