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毎日確保できる・できないは別にしても、本来であれば8時間以上は寝た方がいいということを親が知っておくのは大切でしょう。勉強面でも寝不足の状態は、酩酊状態と同じくらい、判断能力がいちじるしく下がるといわれています(17時間つづけて起きていると酒気帯びと同等まで低下するようです)。

大事な日のケアレスミスを防ぐ意味でも、勉強とのバランスを見ながら睡眠時間をいかに確保するかが、子供にとってかけがえのないサポートになると思います。

・食事

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子供がしっかりと栄養をとれる食事のサポートが大切です。感染症対策の視点で言えば、受験直前期は「生焼けのお肉」は食べないようにしてください。

火がしっかりと通っていれば問題ありませんが、レアのお肉は食中毒になるリスクがものすごく高いです。「体力をつけるのに家族で焼肉へ!」などという場合は、十分に注意が必要。

また、家庭でも、生肉を切った包丁やまな板をそのまま使って、野菜を切ることなどがないように気をつけていただければと思います。

ワクチンで「重症化リスク」は8~9割減

対策④ワクチン

インフルエンザのワクチンなど、打てるものは打っておくことをおすすめしています。例えばインフルエンザワクチンを打ったときに得られる効果は感染する確率が約60%減る程度。

「お金を出して痛い思いもしたのに、かかってしまうなら打ちたくない」――そう思う方もいるかもしれませんが、万が一感染したときに「入院する」「重篤になる」といった重症化リスクを約8~9割も下げてくれます。感染リスクを減らす意味では、家族も打った方がいいでしょう。

ただ無料ではないので、経済的に余裕があれば打ってはいかがでしょうか?という提案です。

直前期は取り入れたい! 家・外で「有効な感染症対策」

●家

本人のタオルは家族と分ける

家族も風邪をひきやすい時期です。家族が効果的ではない手洗いをしていた場合、特に胃腸炎など、タオルを通して感染する率が高いので分けるのがおすすめ。使い捨てタオルにしても良し。

●外

アルコールジェルを常備

流水手洗いができない場合も、これがあれば安心。食事の前にアルコール手洗いの徹底を。

伊藤 健太(いとう・けんた)
あいち小児保健医療総合センター総合診療科医長
東京都立小児総合医療センター感染症科を経て現職。著書に『子どものカゼのトリセツ』(金原出版)など。