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「なんかあったら聞いて」の心強さ

 こんなのもありました。参加者の過去の苦い思い出を聞いたちゃんみなが、ふうっと息をつきながらつぶやいた言葉。

「肩甲骨の柔軟だよ」

 いくらでもエモ名言が飛び出しそうなタイミングでの「肩甲骨の柔軟」。この緩急と具体性。見ていて思わず肩を回しました。参加者たちにいろいろと指導を終えたあとに、ちゃんみなは言うのです。

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「なんかあったら、聞いていただいて」

 言ってないでしょうか。「自由にやってみて」と仕事を投げるだけ投げて、その成果物に対し「全然わかってない」「何を聞いてたんだ」的な発言。言ってないでしょうか。質問しにきた部下に対して「あー聞いちゃダメ、聞いたらおしまい」と欽ちゃん的発言。思い出しましょう、そもそもあなた何も言ってない!

『No No Girls EP.1』-「BMSG」YouTubeより

3. ほめる

 オーディション番組においてはどうしても選ぶ側がえらそうになる傾向がありますが、ちゃんみなはそこすらも排除しようとします。ただでさえ大変な妊娠中(オーディション時ちゃんみなは第一子妊娠中)、ちゃんみなは参加者たちの前では常にご機嫌。ドアノブに手をかける寸前まで苦しそうな表情でも、一旦扉を開いたら「お〜ふぁ〜ゆぉ〜(おはよう)」と元気に挨拶。

「(オーディション課題曲の)『NG』の一番最後のフックの時、あの動きをしながら歌うのを教えてほしい。なかなかできないし私も多分時間かかる、あれやるの」

「すごい」と感じたらストレートにほめる

 参加者に対し「すごい」と感じたらストレートにほめる。この発言には賛辞とともに参加者たちを「自分と同じアーティストである」と考えていることが込められていると推測されます。

参加者を褒めるちゃんみな(『No No Girls EP.12』-「BMSG」YouTubeより)

 ダンスに自信のない参加者には「ちゃんと練習してきたと感じる目線でした」と踊りではなく「目線」をほめる変化球。