胃袋が元気なうちに、もう一度中国生活をしてみたい
――ご活動について、これからの展望はありますか?
酒徒 あらためてインプットしたいなという気持ちが、ちょっとずつ膨らんでいるところです。
レシピ本の出版もそうですが、これまで自分がやってきたことをアウトプットする活動がすごく多くて、今回の食紀行を出したことで、けっこう整理がついたなという思いがあってですね。帰国してから6年、コロナで中国に行けない状態が続いて、これだけ長い期間中国に行かなかったことって、今までないんですよ。
とくに自分がいま40代後半なので、胃袋が元気なうちに、家族みんなで楽しめるうちに、もう一回中国生活をしてみたいなという気持ちはあります。
――また中国に赴任したいですか?
酒徒 したいですね。
――ふたたび赴任することが決まったら、息子さんにはどうやって伝えますか?
酒徒 中国にはこんなおいしいものがあるよとか、両親でいろいろプレゼンしたいと思います。
――息子さんは3歳まで中国に。
酒徒 具体的な記憶は正直ないでしょうけど、自分は上海生まれだっていうことは、ちゃんと認識していて、心理的な壁はあんまりないんじゃないかな、とは想像しています。
地方で「なにこれ、なにこの食材」とわくわくしたい
――現地でやってみたいことはありますか?
酒徒 やっぱり地方旅行したいですよね。家族でいろんなところを飛び回りたいです。自分が食べたことがあるものを、子どもと一緒に体験したいという気持ちもありますし、僕らも行ったことがない場所へ行って、全員で「なにこれ、なにこの食材」みたいな感じでわくわくしたいっていう気持ちもあります。
――次に中国に行かれたら、最初に食べたいものは、何が思い浮かびます?
酒徒 それがねえ、選べないですよねえ、多すぎてね。とりあえず自分のブログを見返して、片っ端から食べていくんでしょうけどね。これだ、これだ、って言いながら(笑)。
北京は好きなので、北京には行きたいな(つぶやくように)。
――上海だったらどうですか?
酒徒 お昼ごはんには、ツォンヨウバンミエン(葱油拌麺)は絶対食べるかな。
いまや自分でもつくりますけど、あれは多分、最初の数日以内に食べに行くと思います。寒い時期だったら、山羊の鍋とかね。上海では冬によく食べられるんですけど、後輩を誘って行きたいですね。


