受験生ではコンタクトレンズを使う方も多いと思いますが、一部の点眼薬では防腐剤が含まれており、レンズに吸着して目に刺激を与える可能性があります。そのため、防腐剤不使用の点眼薬のほうが安心です。また、原則として点眼する際は必ずコンタクトレンズを外し、薬が十分に目全体に行き渡るようにしてから、5~10分程度待ってレンズを装着してください。コンタクトレンズ使用中でも使用できる点眼薬もあります。花粉がレンズに付着するのを防ぐため、使い捨てタイプのレンズ(ワンデータイプ)がおすすめです。

●点鼻薬

鼻水や鼻のかゆみには抗ヒスタミン点鼻薬が即効性を期待できます。点鼻薬は鼻の粘膜に直接作用し、花粉による炎症を予防します。症状が重い場合には、ステロイド点鼻薬が有効で、特に鼻づまりを伴う炎症を強力に抑えることができますが、やはり医師の指導を受け、使いすぎには注意することが大切です。また、鼻づまりを短時間で解消する血管収縮薬も便利ですが、依存性やリバウンド(再び症状が悪化すること)のリスクがあるため、連続使用は避けましょう。

漢方薬も花粉症に効果がある

漢方薬の中にも花粉症対策ができるものがあります。

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例えば、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)は水様性鼻汁やくしゃみの症状に効果的です。体を温め、余分な水分を排出する作用を持ち、特に、鼻がムズムズする症状に効きます。

他にも、体が冷えている場合や、鼻水が少ないときに効果を発揮する麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)、血行を促進し鼻づまりに対して効果的な葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)、鼻の粘膜の乾燥や刺激からくる鼻血を防ぐ効果が期待できる小建中湯(しょうけんちゅうとう)などもあります。

漢方薬は、複数の生薬(しょうやく)が組み合わさって作用し、血行が促進され、免疫機能が改善されることでアレルギー症状が緩和されます。

これらの花粉症に対する漢方薬は一般的に副作用が少なく眠気も起こさないため、相性がよければ長期的な使用が可能です。