また、普通の掃除機は、排気によって床に溜まった花粉を舞い上げてしまうことがあり、できれば0.3ミクロン以上のゴミ粒子を99.97%カットするというHEPAフィルター付きの掃除機を使うとよいでしょう。床拭きもドライシートで拭くと花粉が舞いやすくなるので、湿らせたモップやウェットシートを使用すると花粉をしっかり取り除くことができるはずです。
外出時の基本はやはりマスクや眼鏡の着用です。これにより花粉が体内に入り込むのを防ぎます。帰宅後は衣服を払い、洗顔やシャワーで花粉を洗い流すことで、症状の悪化を防ぐことができます。ただし、帰宅後に家の中で上着を脱ぐと、外で付着した花粉を室内に持ち込み、家全体に花粉が広がる可能性があります。そこで、家に入る前に上着を軽く払い、玄関で100均でも買うことができる粘着ローラー(コロコロ)を使って花粉を落としたり、花粉の多い日は上着を玄関にかけたりするとよいでしょう。
●生活習慣の改善
バランスの取れた食事で免疫力を高め、体調を整えることも花粉症対策になります。十分な睡眠、適度な運動やリラクゼーションも同様で、受験のストレスを軽減することも重要です。
ただし、これらにも注意点があります。長期熟成のチーズやヨーグルトなどの発酵食品、ハムやソーセージなどの加工食品は、ヒスタミンが多く、鼻水やくしゃみを悪化させる可能性があります。受験生におすすめなのは、DHAやEPAを多く含む青魚、ビタミンCやEを豊富に含む柑橘類、ナッツ類、腸内環境を改善する食物繊維を多く含む新鮮な野菜、豆類、海藻類です。
就寝時に夜遅くまでスマホを見ないことも大事です。ブルーライトは睡眠の質を低下させ、免疫バランスを乱します。布団や枕に付いた花粉が、夜中の鼻詰まりの原因になることもあります。寝る前にはスマホを控え、寝室はこまめに掃除しましょう。
運動に関しても「体を動かしてリフレッシュ!」と、昼休みに外で運動もよいのですが、花粉のピークは12時〜15時ごろ。この時間帯の運動は、かえって症状を悪化させる場合もあります。朝か夕方に軽いストレッチや室内運動で、花粉を避けながら、がベストです。