奴隷契約、絶対服従、全財産の提供を迫られ…
A子さんと長坂被告は食事をしながら話し合った。
「捕まってしまえば、医師免許を剥奪されるぐらい大きな事件だ。あなたの実家の病院も割り出される。お父さんやお兄さんも医師なんだろう。患者にも迷惑をかけるよ」
それをどうにかするのだから、何らかの感謝の気持ちを示してほしいというのが長坂被告の言い分だった。A子さんは金額を示したが、「違う」と一蹴され、「場所を変えて話し合おう」と駅の近くのコインパーキングに駐めてあった長坂被告の車の中に移動した。
「男であるオレに女であるお前が提供できるものを考えてみろ」
「…性行為をすることですか?」
「そうだ」
裏切ったときの担保として動画を残す、断ったらマスコミに大きく記事を書かせる、大勢の人間を助けるのだから1回では済まない、自分が安心できる相手でないと性行為ができないので、自分と奴隷契約を結べなどと迫ってきた。
「絶対服従を約束しろ。ご主人様に忠義を尽くすのは当然だ。そのためには全財産を提供するのが当たり前だろう。断るのであれば、オレはこの場を離れて、すぐマスコミに記事を書かすぞ」
被害者の説明と大きく食い違う被告の主張とは
もっともこの点は長坂被告が否定していて、A子さんと会うことになった経緯を次のように説明している。
「もともとGPSを取り付けた話を隠していた時点で契約違反だし、もうあなたの話は聞けないと断った。そしたら『もう一度チャンスをください』とすがりついてきて、『信用してくれるなら何でもする。全財産を渡す。あなたさえよければ、関係を持ってもいい。医師免許も預ける』などと言ってきた。
車の中でマスコミの話などしていない。何らかの感謝を示して欲しいとは一切言っていない。その後、話し合いの場所としてラブホテルを選んだ。ラブホテルは記者時代にも打ち合わせでよく使っていた」
ところが、A子さんの説明はまったく違うのだ。
「最初は1000万円なら用意できると言ったが、『医師の貯金がそんなに少ないわけがない。ふざけるな。いくらある。不動産や株式もあるだろう』などと言われ、貯金を全部合わせても3000万円しかない、ごめんなさいと言うと、『仕方がない。それでガマンしてやる』と言われた。車の中で逃げることもできなかったし、マスコミに情報を流されるのもイヤだった」
2人は豊橋市内のラブホテルに移動し、A子さんは長坂被告と性行為をすることになった。
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