〈あらすじ〉

 イラン代表の女子柔道選手レイラ・ホセイニ(アリエンヌ・マンディ)と監督マルヤム・ガンバリ(ザーラ・アミール)は、同国初の金メダルを目指して世界柔道選手権に挑む。開催地はジョージアの首都トビリシだ。

 レイラが順調にトーナメントを勝ち進んでいくと、3試合目を前に、イラン政府から棄権するようにと命令が下る。敵対国であるイスラエルの選手との対戦を回避するためだ。

 納得できないレイラが3回戦に出場すると、政府はイランにいる彼女の両親を拘束して脅迫。動揺するレイラの異変に気付いたWJA(世界柔道協会)の女性職員は、選手への人権侵害に抗うべく、サポートを申し出る。

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〈解説〉

 男子柔道選手の実話にインスパイアされた、スポーツとポリティカル・サスペンスを融合した社会派ドラマ。イスラエル出身のガイ・ナッティヴと、イランからフランスに亡命した俳優ザーラ・アミールの共同監督作。政治的に敵対する両国の共作は映画史上初。103分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆ヒロインの、もっともな思いに共感するより、政府の愚かしさに苛立ってしまい、楽しめず。実話に基づいた話だけに。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆強権と弾圧に走りがちなシステムの醜悪さは的確に描かれるが、試合場面が手持キャメラの運動感に頼りすぎた。惜しい。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆迫力ある試合の場面に興奮。スポーツに政治がこれほど影響しているとは。知っていたつもりが手痛い足払いを喰らう。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆真に苛酷な闘いは道場の向こう側。ルールブックを歪ませる権力の理不尽な抑圧。多層型スポ根で現実を撃つ渾身の一本!

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆スポーツスリラーを経由した権威主義政権への問いも。『レイジング・ブル』的緊張感が際立つモノクロ映像が効果大。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
©2023 Judo Production LLC. All Rights Reserved
配給:ミモザフィルムズ
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TATAMI(米、ジョージア)
2月28日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開
https://mimosafilms.com/tatami/