NHKの大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』で、主演の横浜流星扮する“蔦重”こと蔦屋重三郎の養母・ふじを演じる飯島直子(57)。“眉なしメイク”で登場し、視聴者を驚かせた。
デビューは1988年、20歳の頃。水着キャンペーンガールとして人気を博し、グラビアの仕事が目立っていた彼女のイメージは、缶コーヒー「ジョージア」のCM出演を機に大きく変化。元祖「癒し系」女優の座を確立する。一方で素顔の彼女には意外な面も……。(全2回の2回目/はじめから読む)
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飯島直子は缶コーヒーのCMを機に世間でのイメージが一変してからというもの、以前にも増してさまざまなドラマに出演する。『智子と知子』(1997年)と『OUT~妻たちの犯罪~』(1999年)では田中美佐子とW主演を務めた。小泉今日子らと共演した大人向けの恋愛群像劇である『恋を何年休んでますか』(2001年)や『最後から二番目の恋』(2012年)など話題を呼んだ作品も少なくない。後者は2014年に続編も放送されている。
「直ちゃんが何をしでかすかわからない」
1991年に始まったオールロケによるバラエティ番組『DAISUKI!』も、松本明子と中山秀征(番組開始の約1年半後より出演)と3人で仲良く遊ぶ様子が人気を集め、2000年まで10年続いた。中山は番組終了後、《直ちゃんがいてくれたからこそ、直ちゃんが何をしでかすかわからない構図が生まれて、長く続けられたんだよ》と、彼女との対談で振り返っている(『女性自身』2016年3月15日号)。実際、釣りのロケで5~6時間3人とも何も釣れずにいたところ、飯島が「つまんない」「疲れた」と言い出して中山たちを驚かせたこともあった。そんな彼女の日常と地続きの正直な言動が、視聴者には新鮮に映ったのだろう。
一方で、飯島は周囲への気遣いを忘れなかった。地方ロケがあると、スタッフやマネージャーの実家の分までお土産を買っていたという。冬場には移動中の車で寒いだろうからと毛布をプレゼントしてくれたとは、松本明子の証言だ。