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なぜ真介さんを味の後継者に指名したのか?
北尾 自分ならできると思ったんですね。
真介 できるかわからないけど、やらなきゃならないって。子どもの頃から食べてきて、修業もして、マスターの味が誰よりも身体に染み込んでいるはずだっていう自負はありましたよ。
どうして山岸が真介を味の後継者に指名したのかは永遠の謎だが、没後十年近く経っても愚直に師匠の言いつけを守っている姿を見ていると、山岸は「真介なら自分を裏切らない」と考えたのではないかとも思えてくる。不器用でクヨクヨしがちな弱さを持つ一方で、これと決めたときにはまっすぐ前に進むことのできる弟子の性格を、山ほど会話を重ねた
“ラーメンの神様”は熟知していたに違いないのだ。
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