話題の“おせっかいおじさん”にも遭遇

――聞いてもないのにアドバイスしてくる“おせっかいおじさん”がいる?

おりんりん いますいます。ほんとあれ、お節介やから。1人でトレーニングしている女性に対して、「そのフォームは違うよ」なんて言ったらそこで自信がなくなるし、トレーニングが楽しくなくなるんですよ。

 怪我しそうだとか、スクワット上げてるのに潰れそうになってるとかだったら助けてあげるのは大事やと思うんですけど、全然違うやり方でマシンをやってるくらい、ほっといたれよって思いますね。トレーニングって基本、正解も不正解もないと私自身は思ってますし。

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――ナンパ目的の会員の人もいる?

おりんりん どこのジムでも1人はいますね。次々に女の子に声をかけて、「一緒にトレーニングしましょう」とか「教えますよ」とかね。

 本当に好きになったんだったら、スポーンとストレートに「もしよろしければご飯行きませんか? 無理だったら大丈夫なので」って誘えばいいし、それで断られたら潔く引けばいいんですけど、そういう人はほとんどいないんですよね。

 ナンパとかおせっかいおじさんのせいでジムに行きたくなくなったって話を聞くと、ほんまに腹立ちますね。そんなやつのせいでまたフィットネス人口が減った、って。

――おりんりんさんは筋肉をつけたことで痴漢やナンパが減ったみたいなことはありますか。

おりんりん 全然なくなりましたし、その効果は絶対あると思いますね。ただ、逆に肩とかを触ってこようとする人はいますし、「脱いで見せてよ」とかも言われます。セクハラですよね。

 まあ、総じてマッチョになると男ウケは悪いですね。

 

ボディビルを好きになって「言いたいことはなんでも言えるように」

――「男ウケ」は気にしなくなった?

おりんりん 以前、モラハラ気質の元彼と付き合っている時は、彼氏が「ワンピースが好き」って言ったらワンピースを着てましたし、「黒髪がいい」って言ったらすぐ黒に染めるようなタイプだったんです。

 でも今は、それこそトレーニングを始めて本当によかったと思うことなんですけど、自分を大事にするようになって。トレーニングするためには時間も自分で調節しないといけないから、そうすると自分がやりたいかやりたくないか、楽しいか楽しくないかって、何でも自分軸で動くようになるんですよね。

 で、それが恋愛にも作用していて。今は言いたいことはなんでも言えるようになりました。たぶんないでしょうけど、たとえば今の彼氏に「トレーニングやめて」って言われたら、絶対別れると思います。それぐらい力を入れて好きになったのが、ボディビルなんです。

写真=平松市聖/文藝春秋

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