キャリコン資格を取った理由は「自分の力不足」

十束 短期間とはいえ社会人経験があるので、アイドル時代に就活生を応援するラジオ番組のパーソナリティを担当していました。就活中のリスナーさんから悩みを相談されるわけですが、どうしても力不足を感じる場面があって……。やっぱり就活って、人生の大きな選択じゃないですか。「もっとしっかり知識やスキルがある状態で、悩みに答えてあげたかった」という悔しさが残っていました。その経験から、キャリアコンサルタントの資格取得を目指しました。

――会社員からアイドル、キャリアコンサルタントと、一見とっ散らかったキャリアのようですが、実は一貫したストーリーがある。採用の現場では、「ストーリーのある職務経歴書が良い」とよく言われますが、お手本のような歩みですね。

十束 いや~、でも歩んできた道から180度方向転換するのを繰り返していて、その都度「大丈夫かな?」と不安にはなっています。でも自分の選んだ道をなんとか正解にするのが人生の楽しさでもあると思うので、日々もがいていますね。

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©三宅史郎/文藝春秋

――十束さんでも新しい世界に飛び込むのは不安なんですね。

十束 そもそも不安な感情がない人間だと思われがちなんですが、私も毎回不安なんです(苦笑)。不安だけど、「決めたからには頑張るぞ」という。

――アイドルをやっていなかったら、どんな人生だったと思いますか?