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公判中に娘が生まれる
植田は16歳のとき、バイク事故で頭を打ち、数十日間の昏睡状態が続き、医師からは「90%死ぬだろう。回復しても植物状態だろう」と言われた過去があった。
それが奇跡的に回復し、そのときに負った脳挫傷が原因で、欲望を抑えられなくなった可能性があるとして、情状鑑定が実施された。
また、シンナーや覚醒剤を使用していた影響も考慮されたが、「脳障害は認められない。薬物や性格による影響が大きい」と判断された。
植田は被告人質問で次のように述べた。
弁護人:鑑定結果を見てどう思った?
植田:外に出たら一番に精神科に行って、薬もらえるならもらって、積極的に治していきたい。
弁護人:ダルク(薬物依存症者の回復を目的とした民間のリハビリ施設)に入る気は?
植田:行った人間でも、また戻ってくる人間もいる。嫁さんと子どもを食わせていかなあかんのに、ダルクには行かれへんと思う。
弁護人:一般社会でも依存症患者に対する自助グループはあるが…。
植田:全国に60ぐらいあるって、雑誌で調べて知ったので、外に出た後に行きたい。
弁護人:公判中に娘さんが生まれましたね。