マイペースに「楽しいことしかやりたくない」
――昼は1人で優雅に読書をされたりして過ごすんですか。
石川 そうですね。観光地でも誰も来ない遺跡とかに座って本を読むのが好きで。とにかく人混みが苦手なんで、あとは静かな喫茶店とか公園とかで本を読んで。日本だとゆっくり読書しようって雰囲気にならなくて、どっちかっていうとすぐパソコンでネットの方に行っちゃうんでね。
――そういえばご自身のホームページって、まめに更新されてるんですよね。
石川 1999年から毎日、欠かさず更新してます。チェンマイにもノートパソコンを持っていって。スマホもあるんだけど、電話もメールもLINEもほとんど見ずに、カメラとして使ってますね。
――1999年から、20年以上。何事もブレずに続けるんですね。
石川 性格がしつこいんですよね(笑)、音楽活動もそうだし。
――石川さんは今まで生きてきて、退屈だった時代はなかったんですか?
石川 結局、自分の好きな、楽しいことしかやりたくなくて。あとは最低限、食えるだけ稼げればいい。やることがなければ寝てればいいやっていう人生なんで。
――パートナーもそれで良しとしてくれるんですか?
石川 だって結婚したのが、まだ「イカ天」に出る前だから。僕はただアングラ音楽をやってバイトをしていただけの男で、何の未来もなかったわけで。それで向こうは普通のOLだった。
――「私が食べさせるわ」くらいの気概で?
石川 まあ、それくらいの感じだったんじゃないかな、確認は取ってないけど。向こうのほうが明らかに収入が多かったから。僕のバイト代と2人分合わせれば暮らせるかなって。
――でも去年も体調崩されたし、ずっとバイト暮らしは体力的に大変だから、音楽への活路が開けて本当に良かったですね。
石川 そうだよね。30歳くらいのとき、中国に旅行に行ったら占い師に「あんた40歳で死ぬよ」って言われたんだけど。23年経ってるからもう大丈夫かな(笑)。
