空き缶などのコレクターとしてもたびたびメディアに登場している元「たま」の石川浩司さん。「旅は好きだけど観光地はあんまり……」という石川さんの行く先、行ってみたい先とは果たしてどこなのか? おもちゃ箱のように広がるトークをかき集めたインタビューの第3回。(全3回の3回目/最初から読む

石川浩司さん ©︎文藝春秋

旅好きは中学の「妄想旅行」から

――30歳で中国に行かれたとのことですが、プライベートでも海外旅行はよくされてるんですか? 

石川浩司(以下、石川) ライブで中国に行くことも多くて。ライブのついでにちょっと楽しむって感じですね。

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――今回出た『地味町ひとり散歩~「たま」のランニングの大将放浪記~』は国内旅行の本ですね。

石川 そう。この本でもいろんな県に行ってますけど、ライブやって、その次の日に歩いたりする感じ。近郊だったら出向くこともあるけど、遠くに行くのはだいたいライブのついでって感じですね。

『地味町ひとり散歩~「たま」のランニングの大将放浪記~』

――ライブで遠出するのは楽しいですか?

石川 楽しいですね。子どもの頃から旅好きだし。でも、たとえば中学生くらいのときは、お金もないし、危ないし、そんなに自由に旅はできないじゃないですか。だから「妄想旅行」をするために、観光パンフレットを集め始めたんですね。

 最初は旅行会社とか駅に行って置いてあるものを集めてたんですけど「もっと欲しい、もっと欲しい」と思って、全国の市町村の観光課に「観光パンフレットを送ってください」ってハガキを書いて送って。だからお年玉は、全部ハガキに替えてました。そうやって送ってもらったパンフレットが山のように集まって、ダンボールに10箱以上集めて。そこにもしつこい性格が現れてるんだけど……。

――そうやって集めたパンフレットを眺めて、妄想で旅行をしていたんですね。ある意味すごい才能です。

石川 高校生になったら今度はサイクリングを始めて。そのときは群馬に住んでいたんですけど、四国まで自転車で行ったりしました。

 さらに大人になって、電車に乗って国内とか旅行ができるようになって。でも観光地ってパターン化してるような気がして、だんだん「また似たような観光したな」って感じるようになり「観光地じゃないところを歩いたほうが面白い!」と思うようになって。