原因不明の発熱が持病…「顔をめくる」手術も体験?!

――えっ、じゃあ40歳のとき、何かありましたか?

石川 う~ん、まあちょっと体調崩したことはあったかな。でもそんな生死に関わるようなのはなかったな。年に1~2回高熱を出すっていうのは、僕が子どもの頃からの持病で。もちろん何度も医者に行ったけど、毎回、原因は不明。でも一番最近診てもらったときに、原因は不明だけど、人の15倍くらいウイルスに感染しやすい体質だっていうのは言われたんだよね。

 そういえば、30歳くらいのときに、歯から菌が入って「上顎洞炎」という病気になって、顔をめくって膿をとる手術をしたことがあったな。もちろん全身麻酔だから、手術の記憶はないんだけど。でも全身麻酔じゃなかったら、自分の内側を見られて楽しかっただろうなって想像しちゃったね(笑)。

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――うわあ、シュールですね。顔は元通りに?

石川 元通りですよ!(笑)

「生死はフィフティ・フィフティだった」と言われ「ポカンとしちゃった」

――1年か1年半くらい前には、深刻な体調不良から生還したとネットニュースにもなったことがありましたよね。

石川 それもやっぱり発熱して。解熱剤飲めば、大概1日か2日で熱が下がるんだけど、そのときは熱も下がらないしお腹の調子も良くないからって、いつもかかってる内科に行って。そこで血液検査したら「とんでもない数値が出てるから、今すぐ救急車呼んで大学病院に行って!」って言われて。でも本人の自覚としては大したことないし、「大学病院とか面倒くさいなあ」くらいに思ったんだけど、結局2週間入院して。手術とかはせずに数値が正常に戻って、退院できたんだけど。

――どんな治療をしたんですか?

石川 点滴はいっぱいしてたけど、それがどんなものなのか僕はよくわかってなかった(笑)。でも退院するとき言われたのが「言わなかったけど、実は運ばれてきたとき、生死はフィフティ・フィフティだったよ」って。そんなヤバい状態だと知らなかったからポカンとしちゃって。だって僕、救命救急室にノートパソコン持ち込んで、SNSとかやってたんだもの。点滴の写真あげてたら「病院内は撮影禁止です!」って看護師長さんに怒られちゃって。

©︎文藝春秋

――「怒られた」って石川さんの投稿、SNSに上がってましたね。苦しくはなかったんですか?

石川 苦しいけど、持病の発熱症状には慣れてるし、いつものことだと思ってたからまさかそんなに深刻だとは……今までも「もう終わりだ」なんて思ったこともないしね。まあ、そんな予兆があっても、鈍感だから気づかないのかもね(笑)。あのときも「もう大丈夫なのにな」「熱下がったのに、まだ2~3日入院してなきゃいけないのかな?」なんて考えてて。

――とにかくご無事で良かったです! 

撮影:石川啓次
取材協力:レストラン多花美

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