「24時間365日車で生活するって厳しいでしょ」「生活費はどうやって稼ぐの」車中泊生活に対する母親の反応
―― ハイエースで日本一周をすることに対して、小娘さんのお母さんの反応はどうでしたか?
小娘 「頑張ってね」とだけ言われました。実際には、「24時間365日車で生活するって厳しいでしょ」「生活費はどうやって稼ぐの」と思っていたかもしれません。でも、私が一度決めたことは誰になんと言われようが変えない性格なのは、母が一番よく知っていますから。
――それから、実際にバンライフを始めるまでの準備はどのように進めていったのでしょうか。
るいぱち まずは、当面の生活費を貯めるために、二人で短期のアルバイトをしました。それと同時に、中古のバンを購入して、長期間車中泊ができるように改造していって。キッチンやベッド、冷蔵庫、電源設備などを自分たちで整えていきましたね。で、車が完成したら、お試しで1週間の旅に出ました。
――1週間の旅?
るいぱち 1週間で山梨から静岡に出て、三重まで行ったんです。僕、こう見えて意外と慎重派なんですよ(笑)。車中泊に憧れはあったけど、「本当に自分にできるのかな」という不安もあった。だから、まずはお試し旅から始めようって小娘と話して。
小娘 私はそれまでほとんど地元から出たことがなかったんですけど、「日本にはこんなに素敵な場所がたくさんあるのか」と感動して。「もっといろんな場所を見たい! だから、もっとバンライフしたい!」と思いました。
「自分が何が好きで何に興味があるのか知らなかった」
――小娘さんにとっては、バンライフが人生初の旅だったのですね。
小娘 それどころか、キャンプやスノボ、海水浴といったアウトドアな遊びも全然したことがなかった。でも、バンライフでいろんな場所に行ってみたら、「あ、私意外とアウトドア好きかも」って気づいたんです。
地元に籠もっていた頃は、自分が何が好きで何に興味があるのか、知らなかっただけだったんですよね。いつも同じ場所で同じ人と遊んで。それはそれで楽しかったけど、今思えば見ていた世界がすごく狭かったんだな、と思います。
るいぱち 実際に行ってみたら、想像以上に快適だし、楽しくて。特に小娘が喜んでくれたのを見て、完全に迷いはなくなりましたね。1週間の旅から帰ってきたら、すぐにそれまで二人で住んでいたアパートを引き払って、バンライフを本格的に始めました。
写真提供=バンライフ狂
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