木下ゆうかに聞くと、答えは……
木下 みんなと同じように高校に行くくらいなら、みんなと違うことをしてスキルとか身につけて、その方が仕事でも人生でも、みんなに勝てる可能性があるかなと思ったんです。中学を卒業したらお金を貯めて、最終的には東京に行きたいなって思ってたので、とりあえず東京で一人暮らしができるくらいの貯金はしておこうかなって思ってましたけど。
――将来、有名になりたいとか、何か目指すものがあったのでしょうか?
木下 私は当時から、将来はデスクワークとか絶対向いてないと思っていたし、高校や大学とか、学歴がないとできないような仕事には興味がなかったんですね。それよりもクリエイター的な仕事。たとえば漫画家さんとか、ドラマや映画も好きだったので、あ、見た目に自信があったわけじゃないですけど(笑)、女優さんとか、とにかく人を喜ばせるようなクリエイティブなことがしたいなって思ってましたね。
――早い段階で将来の夢を描いていたと。
木下 特に「これがしたい!」っていうものは決まっていなかったんですけど、ま、やりながら探していこうって。
――ちなみに、高校に行きながら同時にクリエイティブなことも学ぶことは考えましたか?
木下 それだとみんなと同じというか。学校に行かなければ、自分の興味・関心があることだけに100%時間が使えますし。
――高校に進学しないことについて、ご家族は何かおっしゃっていましたか?
木下 母はもちろん高校に行きなさいって言うじゃないですか。だから、受験の手続きまで全部済ませて、受験当日は「行ってきます!」と家を出てから、試験を受けに行かなかったんです。受かっちゃったら行かないといけないから。母も私が試験を受けてないからどうしようもないねとなって、しぶしぶ諦めたようでした。
お菓子工場、ケーキ屋、ラーメン屋、様々なアルバイト経験
――中学卒業後は、どのように過ごしていましたか?
木下 家から通えるところでアルバイトをしていました。アルバイトもいろいろで、お菓子工場で働いたこともあるし、ケーキ屋さん、ラーメン屋さん、ビデオレンタルのお店とか。パチンコ屋さんでコーヒーワゴンなんかもやりましたが、いくら儲かったかとか、金額や数字がハッキリわかるものは面白いなと思いましたね。ただ、私、結構飽き性なんですよ。仕事がある程度できるようになると、他のことがしたくなって、だいたい3カ月くらいで辞めちゃうんです。すごく条件が良ければ1、2年くらい続けるんですけど、そうじゃなければこの仕事はだいたいわかった、できるようになったと思ったら辞めちゃいます。雇う側からしたら、すごく迷惑だとは思うんですけど…。
あとは、本をたくさん読んだり映画を見たり。とにかく自分が好きなことを目指してやっていこうと思っていましたね。
――本は、どんな本を読みましたか? 自己啓発とかですか?