ウニ・いくら・サーモン10人前を食べ、15,000キロカロリーのステーキも完食。重さ8キロに及ぶチーズハンバーグ丼を残さず食べきるなど、大食いYouTuberとして確固たる地位を築いた木下ゆうか。今年、1月31日に引退宣言をしたばかりの彼女に、“大食い”にチャレンジするまでの日々を尋ねた。(全4回の1回目/#2、#3、#4を読む)
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子どもの頃からお腹いっぱいになったことがなかった
――子どもの頃からほかの人よりも食事量が多かったのですか?
木下 学校の給食はおかわりしましたけど、1、2回いくと、他の子もおかわりして無くなるからそこで終わって。夜ご飯も、私は4人家族ですが、5合を炊いて、炊飯器のご飯が無くなったら終わりだったので、それ以上食べることが無かったんです。子どもの頃は何を食べてもお腹いっぱいになる感じがしなかったんですが、そういう感覚って人と比べられないし、みんなそんなもんなのかなぁって特に気にしていなかったんですよね。
――木下さんが人より食べる量が多いかもしれない、と気づいたのはいつくらいですか?
木下 中学生のときに友達とバイキングに行ったんですけど。2時間の時間制限があるなかで、友達は30分くらい食べたら満腹になって食べるのをやめていましたが、私は2時間目いっぱい食べていたんですね。時間終了になって店を出ましたが、まだまだ入るなって思っていて。そのときに、あれ? 私は人よりお腹に入る量が多いのかなって感じたような気がします。
――バイキングでは腹何分目くらい食べましたか?
木下 たぶん8分目ぐらいだったと思います。私、一旦8分目くらいでお腹が満足するんですけど、8分目くらいから10くらいまでがすごく長いらしく、8分目からまだまだ入っていくんですよね。
――その後、中学を卒業すると高校には進学しなかったそうですが、ご自身の考えがあったとか。
木下 実家はあまりお金が無かったし、みんなと同じことをしていたら幸せになれないぞって思ったんですよ。
――そうだったんですね。
木下 両親は私が小学1年生のときに離婚しました。私は3人兄妹なんですけど、母がシングルマザーとして兄、私、妹を育ててくれましたが、経済的な余裕はなかったんですね。兄と妹は高校に行きましたし、私も高校に行く学力がなかったわけじゃないんですが、大学は経済的にいけなそうだし、高校も別に進学しなくてもいいかなって思ったというか。
――「みんなと同じことをしていたら」とはどういうことでしょうか?